EULAR/ACR全身性エリテマトーデス分類基準[a]

領域[b]

重み[c]

臨床

全身:

  • 発熱(38℃以上)

  1. 2

血液:

  • 白血球減少(4000/μL未満)

  • 血小板減少(血小板数100,000/μL未満)

  • 自己免疫性溶血[d]

  1. 3

  2. 4

  3. 4

神経精神:

  • せん妄

  • 精神症

  • 痙攣発作(全般発作または部分発作/焦点発作)

  1. 2

  2. 3

  3. 5

皮膚粘膜:

  1. 2

  2. 2

  3. 4

  4. 6

漿膜:

  • 胸水または心嚢液貯留

  • 急性心膜炎

  1. 5

  2. 6

筋骨格:

  • 関節症状[f]

  1. 6

腎:

  • タンパク尿(0.5g/24時間を超える)

  • 腎生検でクラスIIまたはVのループス腎炎

  • 腎生検でクラスIIIまたはIVのループス腎炎

  1. 4

  2. 8

  3. 10

免疫

抗リン脂質抗体:

  • 抗カルジオリピン抗体または

  • 抗β2グリコプロテインI抗体または

  • ループスアンチコアグラント

  1. 2

補体タンパク質:

  • C3低値またはC4低値

  • C3低値かつC4低値

  1. 3

  2. 4

SLEに特異的な抗体:

  • 抗dsDNA抗体または

  • 抗Sm抗体

  1. 6

[a]患者のANAが1:80以上の陽性の場合にのみ,この基準に適格となる。

[b]各基準を同時に満たす必要はない。1つの領域内で最も重みの大きい基準の点数のみを用いる。SLEが各基準の説明として最も可能性が高くなければならない。

[c]各基準は2~10点で重み付けされている。患者の点数が10点以上で,少なくとも1つの臨床基準が満たされている場合,SLEと分類される。

[d]自己免疫性溶血の所見(網状赤血球増多,ハプトグロビン低値,間接ビリルビン高値,乳酸脱水素酵素高値など)および直接抗グロブリン試験(直接クームス試験)陽性。

[e]この基準は,身体診察または写真の確認で認められることがある。

[f]関節症状は,腫脹もしくは液貯留を特徴とする2関節以上の滑膜炎または2関節以上の圧痛と30分以上の朝のこわばりと定義される。

ANA = 抗核抗体;抗dsDNA抗体 = 抗二本鎖(ds)DNA抗体;EULAR/ACR = European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology;SLE = 全身性エリテマトーデス。

Adapted from Aringer M, Costenbader K, Daikh D, et al: 2019 European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology Classification Criteria for Systemic Lupus Erythematosus.Arthritis Rheumatol 71(9):1400–1412, 2019.doi: 10.1002/art.40930