よく処方される抗菌薬の常用量[a]

よく処方される抗菌薬の常用量[a]

薬剤

成人における用法・用量

小児(生後1カ月以上)における用法・用量

腎不全患者[b](クレアチニンクリアランス < 10mL/min)における用法・用量

経口剤

注射剤

重篤な感染症

経口剤

注射剤

アミノグリコシド系

アミカシン

N/A

15mg/kg,静注,1日1回

または

7.5mg/kg,12時間毎

15mg/kg,静注,1日1回

または

7.5mg/kg,静注,12時間毎

N/A

5~7.5mg/kg,静注,12時間毎

1.5~2.5mg/kg,静注,24~48時間毎

ゲンタマイシン

N/A

5~7mg/kg,静注,1日1回

または

1.7mg/kg,静注,8時間毎

5~7mg/kg,静注,1日1回

N/A

1~2.5mg/kg,静注,8時間毎

0.34~0.51mg/kg,静注,24~48時間毎

  1. ゲンタマイシン感受性の腸球菌株による心内膜炎の治療において細胞壁に作用する抗菌薬との相乗作用を期待する場合

N/A

1mg/kg,静注,8時間毎

N/A

N/A

1mg/kg,静注,8時間毎

用量について感染症専門医へのコンサルテーションが必要である

最高血清中濃度が3~4μg/mL(6.3~8.4μmol/L),トラフ濃度が1μg/mL(2.1μmol/L)未満となるように用量を調節する

フラジオマイシン

  1. 手術前の腸管内の消毒を目的とする場合(エリスロマイシンおよび機械的洗浄と併用)

1gを3回投与(例,手術前日の午後1時,2時,11時)

N/A

N/A

15mg/kg,4時間毎,2日間

または

手術前日の午後1時,2時,11時に25mg/kg

N/A

N/A

  1. 肝性昏睡を対象とする場合

1~3g,1日4回

N/A

N/A

0.6~1.75g/m2,6時間毎

または

0.4~1.2g/m2,4時間毎

N/A

N/A

ストレプトマイシン

  1. 結核に対して

N/A

初期は15mg/kg,筋注,24時間毎(最大1.0g/日),その後は1.0g,週2~3回

N/A

N/A

20~40mg/kg,筋注,1日1回

7.5mg/kg,筋注,72~96時間毎(最大1g)

  1. 腸球菌による心内膜炎の治療において細胞壁に作用する抗菌薬との相乗作用を期待する場合

N/A

7.5mg/kg,筋注,12時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

トブラマイシン

N/A

5~7mg/kg,静注,1日1回

または

1.7mg/kg,静注,8時間毎

5~7mg/kg,静注,1日1回

または

1.7mg/kg,静注,8時間毎

N/A

1~2.5mg/kg,静注,8時間毎

0.34~0.51mg/kg,静注,24~48時間毎

β-ラクタム系セファロスポリン系(第1世代)

セファドロキシル

0.5~1g,12時間毎

N/A

N/A

15mg/kg,12時間毎

N/A

0.5g,経口,36時間毎

セファゾリン

N/A

1~2g,静注,8時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

16.6~33.3mg/kg,静注,8時間毎

1~2g,静注,24~48時間毎

セファレキシン

0.25~0.5g,6時間毎

N/A

N/A

6.25~12.5mg/kg,6時間毎

または

8.0~16mg/kg,8時間毎

N/A

0.25~0.5g,経口,24~48時間毎

β-ラクタム系:セファロスポリン系(第2世代)

セファクロル[c]

0.25~0.5g,8時間毎

N/A

N/A

10~20mg/kg,12時間毎

または

6.6~13.3mg/kg,8時間毎

N/A

0.5g,経口,12時間毎

セフォテタン

N/A

1~3g,静注,12時間毎

2~3g,静注,12時間毎

N/A

20~40mg/kg,静注,12時間毎

1~3g,静注,48時間毎

セフォキシチン

N/A

1g,静注,8時間毎から2g,静注,4時間毎まで

2g,静注,4時間毎

または

3g,静注,6時間毎

N/A

27~33mg/kg,静注,8時間毎,または重症感染症には25~40mg/kg,6時間毎

0.5~1.0g,静注,24~48時間毎

セフプロジル

0.25g,12時間毎

または

0.5g,12~24時間毎

N/A

N/A

中耳炎には15mg/kg,12時間毎

N/A

0.25g,経口,12~24時間毎

セフロキシム

0.125~0.5g,12時間毎

0.75~1.5g,静注,6~8時間毎

1.5g,静注,6時間毎

10~15mg/kg,懸濁液,12時間毎

児童の場合:125~250mg,錠剤,12時間毎

25~50mg/kg,静注,8時間毎

0.25~0.5g,経口,24時間毎

または

0.75g,静注,24時間毎

  1. 髄膜炎を対象とする場合

3g,静注,8時間毎

50~60mg/kg,静注,6時間毎

β-ラクタム系:セファロスポリン系(第3世代)

セフォタキシム

N/A

1g,12時間毎から2g,静注,4時間毎まで

2g,静注,4時間毎

N/A

8.3~33.3mg/kg,静注,4時間毎

または

16.6~66.6mg/kg,6時間毎

1~2g,静注,24時間毎

セフポドキシム[d]

0.1~0.4g,12時間毎

N/A

N/A

5mg/kg,12時間毎

N/A

0.1~0.4g,経口,24時間毎

セフタジジム

N/A

1g,静注,12時間毎から2g,8時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

25~50mg/kg,静注,8時間毎

0.5g,静注,24~48時間毎

セフタジジム/アビバクタム

(2.5g = セフタジジム2g + アビバクタム0.5g)

N/A

2.5g,静注,8時間毎

2.5g,静注,8時間毎

N/A

N/A

0.94g,静注,24~48時間毎

セフチブテン[c]

0.4g,24時間毎

N/A

N/A

9mg/kg,1日1回

N/A

0.1g,経口,24時間毎

セフトリアキソン

N/A

1~2g,静注,24時間毎

2g,静注,24時間毎

N/A

50~75mg/kg,静注,24時間毎

または

25~37.5mg/kg,12時間毎

成人用量と同じ

  1. 髄膜炎を対象とする場合

N/A

2g,静注,12時間毎

2g,静注,12時間毎

N/A

50mg/kg,静注,12時間毎または100mg/kg,24時間毎(4g/日を超えないこと)

場合により治療開始時の負荷量として100mg/kg,静注(4gを超えないこと)

2g,静注,12時間毎

β-ラクタム系:セファロスポリン系(第4世代)

セフェピム

N/A

1~2g,静注,8~12時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

50mg/kg,静注,8~12時間毎

0.25~1g,静注,24時間毎

β-ラクタム系:セファロスポリン系(第5世代)

セフタロリン(ceftaroline)

N/A

0.6g,静注,12時間毎

0.6g,静注,12時間毎

N/A

N/A

0.2g,静注,12時間毎

新しいセファロスポリン系

セフトロザン/タゾバクタム

(1.5g = セフトロザン1g + タゾバクタム0.5g)

N/A

1.5g,静注,8時間毎

1.5g,静注,8時間毎

N/A

N/A

0.75g,単回静注に続いて0.15g,静注,8時間毎

セフィデロコル

N/A

2g,静注,8時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

N/A

0.75g,静注,12時間毎

β-ラクタム系:ペニシリン系

アモキシシリン

0.25~0.5g,8時間毎

または

0.875g,12時間毎

N/A

N/A

12.5~25mg/kg,12時間毎

または

7~13mg/kg,8時間毎

N/A

0.25~0.5g,経口,24時間毎

  1. 心内膜炎の予防を目的とする場合

2g,1回

N/A

N/A

処置の1時間前に50mg/kg

N/A

2g,経口,1回

アモキシシリン/クラブラン酸

0.25~0.5g,8時間毎

または

0.875g,12時間毎

N/A

N/A

体重40kg以上の場合:成人用量

N/A

0.25~0.5g,経口,24時間毎

アモキシシリン/クラブラン酸,ES-600

N/A

N/A

N/A

45mg/kg,12時間毎

N/A

N/A

アモキシシリン/クラブラン酸,徐放性

2g,12時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

アンピシリン

N/A

0.5~2.0g,静注,4~6時間毎

2g,静注,4時間毎

N/A

25~50mg/kg,静注,6時間毎

0.5~2.0g,静注,12~24時間毎

  1. 髄膜炎を対象とする場合

N/A

2g,静注,4時間毎

2g,静注,4時間毎

N/A

50~100mg/kg,静注,6時間毎

2g,静注,12時間毎

アンピシリン/スルバクタム

(3g = アンピシリン2g + スルバクタム1g)

N/A

1.5~3.0g,静注,6時間毎

3g,静注,6時間毎

N/A

25~50mg/kg,静注,6時間毎

1.5~3.0g,静注,24時間毎

ジクロキサシリン[c]

0.125~0.5g,6時間毎

N/A

N/A

3.125~6.25mg/kg,6時間毎

N/A

0.125~0.5g,経口,6時間毎

ナフシリン(nafcillin)

まれにしか使用されない

1~2g,静注,4時間毎

2g,静注,4時間毎

N/A

12.5~25mg/kg,静注,6時間毎

または

8.3~33.3mg/kg,4時間毎

1~2g,静注,4時間毎

オキサシリン

まれにしか使用されない

1~2g,静注,4時間毎

2g,静注,4時間毎

N/A

12.5~25mg/kg,静注,6時間毎

または

8.3~33.3mg/kg,静注,4時間毎

1~2g,静注,4時間毎

ベンジルペニシリン[c]

N/A

1~4百万単位,静注,4~6時間毎

4百万単位,静注,4時間毎

N/A

6250~100,000単位/kg,静注,6時間毎

または

4166.6~66,666単位/kg,静注,4時間毎

0.5~2百万単位,静注,4~6時間毎(最大合計1日用量:6百万単位/日)

ペニシリンV

0.25~0.5g,6~12時間毎

N/A

N/A

6.25~12.5mg/kg,8時間毎

N/A

N/A

ベンジルペニシリンベンザチン(筋注のみ)

  1. レンサ球菌咽頭炎に対して

N/A

120万単位,筋注,1回

N/A

N/A

25,000~50,000単位/kg,筋注,単回投与

または

体重27kg未満の場合:300,000~600,000単位,単回投与

または

体重27kg以上の場合:90万単位,単回投与

120万単位,筋注,1回

  1. リウマチ熱の予防を目的とする場合

N/A

120万単位,筋注,3~4週毎

N/A

N/A

25,000~50,000単位/kg,筋注,3~4週毎

120万単位,筋注,3~4週毎

  1. 早期梅毒を対象とする場合

N/A

240万単位,筋注,1回

N/A

N/A

50,000単位/kg,筋注,1回

240万単位,筋注,1回

  1. 晩期梅毒(神経梅毒を除く)を対象とする場合

N/A

240万単位/週,筋注,3週

N/A

N/A

50,000単位/kg,筋注,1週間隔で3回

240万単位,筋注,1回

ベンジルペニシリンプロカイン(筋注のみ)

N/A

30~60万単位,筋注,12時間毎

N/A

N/A

25,000~50,000単位/kg,筋注,24時間毎

または

12,500~25,000単位/kg,筋注,12時間毎

30~60万単位,筋注,12時間毎

ピペラシリン(1.9mEq ナトリウム/g)

N/A

3g,静注,4~6時間毎

3g,静注,4時間毎

N/A

50~75mg/kg,静注,6時間毎

または

33.3~50mg/kg,静注,4時間毎

3~4g,静注,12時間毎

ピペラシリン/タゾバクタム(2.25g = ピペラシリン2.0g + タゾバクタム0.25g)

N/A

3.375g,静注,6時間毎

3.375g,8時間毎に4時間かけて点滴静注,または4.5g,静注,6時間毎

N/A

80mg/kg,静注,8時間毎

2.25g,静注,8時間毎から4.5g,静注,12時間毎まで

β-ラクタム系:モノバクタム系

アズトレオナム

N/A

1~2g,静注,6~12時間毎

2g,静注,6時間毎

N/A

30~40mg/kg,静注,6~8時間毎

0.5g,静注,8時間毎

β-ラクタム系:カルバペネム系

エルタペネム(ertapenem)

N/A

1g,静注,24時間毎

1g,静注,24時間毎

N/A

N/A

0.5g,静注,24時間毎

イミペネム

N/A

0.5~1.0g,静注,6時間毎

1g,静注,6時間毎

N/A

生後4週以上3カ月未満の乳児:25mg/kg,静注,6時間毎

生後3カ月以上の小児:15~25mg/kg,静注,6時間毎

0.125~0.25g,静注,12時間毎(痙攣発作のリスクが増大する可能性あり)

メロペネム

N/A

1g,静注,8時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

20~40mg/kg,静注,8時間毎

0.5g,静注,24時間毎

  1. 髄膜炎を対象とする場合

N/A

2g,静注,8時間毎

2g,静注,8時間毎

N/A

40mg/kg,静注,8時間毎

1g,静注,24時間毎

メロペネム/バボルバクタム(vaborbactam)(4g = メロペネム2g + バボルバクタム2g)

N/A

4g,静注,8時間毎

4g,静注,8時間毎

N/A

N/A

1g,静注,12時間毎

ドリペネム

N/A

0.5g,静注,8時間毎

0.5g,静注,8時間毎

N/A

N/A

0.25g,静注,24時間毎

フルオロキノロン系[e]

シプロフロキサシン

0.5~0.75g,12時間毎

0.2~0.4g,静注,8~12時間毎

0.4g,静注,8時間毎

10~15mg/kg,静注,12時間毎(選択された状況のみ)

10~15mg/kg,静注,12時間毎(選択された状況のみ)

0.5~0.75g,経口,24時間毎

または

0.2~0.4g,静注,24時間毎

  1. 単純性膀胱炎に対して徐放性製剤

0.5g,24時間毎,3日間

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

デラフロキサシン(delafloxacin)

450mg,12時間毎

300mg,静注,12時間毎

300mg,静注,12時間毎

N/A

N/A

N/A

ゲミフロキサシン(gemifloxacin)

320mg,24時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

160mg,経口,24時間毎

レボフロキサシン

0.25~0.75g,24時間毎

0.25~0.75g,静注,24時間毎

0.75g,静注,24時間毎

N/A

N/A

0.25~0.5g,経口または静注,48時間毎

モキシフロキサシン

0.4g,24時間毎

0.4g,静注,24時間毎

0.4g,静注,24時間毎

N/A

N/A

0.4g,24時間毎,経口または静注

ノルフロキサシン[c]

0.4g,12時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

0.4g,経口,24時間毎

オフロキサシン

0.2~0.4g,12時間毎

0.4g,静注,12時間毎

0.2~0.4g,静注,12時間毎

N/A

N/A

0.1~0.2g,経口または静注,24時間毎

マクロライド系

アジスロマイシン

1日目に0.5g,その後は0.25g,24時間毎,4日間

0.5g,静注,24時間毎

0.5g,静注,24時間毎

N/A

1日目に0.5g,経口,その後は0.25g,経口,24時間毎を4日間または0.5g,静注,24時間毎

  1. 非淋菌性子宮頸管炎または尿道炎を対象とする場合

1g,1回

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

  1. 旅行者下痢症を対象とする場合

1g,1回

N/A

N/A

5~10mg/kg,1回

N/A

N/A

  1. 扁桃炎または咽頭炎を対象とする場合

N/A

N/A

N/A

12mg/kg,5日間

N/A

N/A

  1. 中耳炎または市中肺炎を対象とする場合

N/A

N/A

N/A

1日目に10mg/kg,その後は5mg/kg,1日1回,2~5日目

N/A

N/A

クラリスロマイシン

0.25~0.5g,12時間毎

徐放性:1g,24時間毎

N/A

N/A

7.5mg/kg,12時間毎

N/A

0.25~0.5g,経口,24時間毎

エリスロマイシン塩基[c]

0.25~0.5g,6時間毎

N/A

N/A

10~16.6mg/kg,8時間毎

または

7.5~12.5mg/kg,6時間毎

N/A

0.25g,経口,6時間毎

  1. 消化管手術前の腸管前処置を目的とする場合

1g,3回

N/A

N/A

20mg/kg,3回

N/A

N/A

ラクトビオン酸エリスロマイシン

N/A

0.5~1g,静注,6時間毎

1g,静注,6時間毎

N/A

3.75~5.0mg/kg,静注,6時間毎

0.5g,静注,6時間毎

エリスロマイシングルセプタート(erythromycin gluceptate)

N/A

0.5~1g,静注,6時間毎

1g,静注,6時間毎

N/A

3.75~5.0mg/kg,静注,6時間毎

0.5g,静注,6時間毎

Clostridioides difficile(かつてのClostridium difficile)感染症に対してフィダキソマイシン(Fidaxomicin

200mg,1日2回,10日間

N/A

N/A

生後6カ月以上の乳児および小児に対する体重ベースの用量:

  • 16mg/kg,1日2回,10日間(最大200mg/回)

生後6カ月以上の乳児,小児,および青年に対する固定用量:

  • 4~< 7kg,経口懸濁液:80mg,1日2回,10日間

  • 7~< 9kg,経口懸濁液:120mg,1日2回,10日間

  • 9~< 12.5kg,経口懸濁液:160mg,1日2回,10日間

  • ≥ 12.5kg,経口懸濁液,錠剤:200mg,1日2回,10日間

N/A

N/A(全身吸収は最小限)

スルホンアミド系トリメトプリム

スルフイソキサゾール

1.0g,6時間毎

25mg/kg,静注,6時間毎(米国では入手不能)

N/A

30~37.5mg/kg,6時間毎

または

20~25mg/kg,4時間毎

N/A

1g,経口,12~24時間毎

スルファメチゾール

0.5~1g,6~8時間毎

N/A

N/A

7.5~11.25mg/kg,6時間毎

N/A

N/A

スルファメトキサゾール

1g,8~12時間毎

N/A

N/A

25~30mg/kg,12時間毎

N/A

1g,経口,24時間毎

トリメトプリム

0.1g,12時間毎

または

0.2g,24時間毎

N/A

N/A

尿路感染症には2mg/kg,12時間毎,10日間

N/A

0.1g,経口,24時間毎

トリメトプリム/スルファメトキサゾール[f]

0.16/0.8g,12時間毎

3~5mg TMP/kg,静注,6~8時間毎

5mg TMP/kg,静注,6時間毎

3~6mg TMP/kg,12時間毎

3~6mg TMP/kg,静注,12時間毎

ほかに代替薬がある場合は推奨されない

  1. Pneumocystis jirovecii肺炎[f]を対象とする場合

0.32/1.6g,8時間毎,21日間

5mg TMP/kg,静注,8時間毎,21日間

5mg TMP/kg,静注,6~8時間毎

5~6.6mg TMP/kg,8時間毎

または

3.75~5mg TMP/kg,6時間毎

5~6.6mg TMP/kg,静注,8時間毎

または

3.75~5mg TMP/kg,静注,6時間毎

必須の場合は,5mg TMP/kg,静注,24時間毎

または

1.25mg TMP/kg,静注,6時間毎

テトラサイクリン系薬物

ドキシサイクリン

0.1g,12時間毎

0.1g,静注,12時間毎

0.1mg,静注,12時間毎

>8歳:2~4mg/kg,24時間毎

または

1~2mg/kg,12時間毎

>8歳:2~4mg/kg,静注,24時間毎

または

1~2mg/kg,静注,12時間毎

0.1g,静注または経口,12時間毎

エラバサイクリン(eravacycline)

N/A

1mg/kg,静注,12時間毎

成人用量と同じ

N/A

N/A

成人用量と同じ

ミノサイクリン

0.1g,12時間毎

0.1g,静注,12時間毎

0.1g,静注,12時間毎

N/A

N/A

0.1g,静注または経口,12時間毎

オマダサイクリン(omadacycline)

0.45g,24時間毎 × 2回,その後0.3g,24時間毎

1日目に0.2g,静注,その後0.1g,静注,24時間毎

成人用量と同じ

N/A

N/A

成人用量と同じ

テトラサイクリン[c]

0.25~0.5g,6時間毎

N/A

N/A

>8歳:6.25~12.5mg/kg,6時間毎

N/A

代わりにドキシサイクリンを使用

チゲサイクリン

N/A

100mg,その後は50mg(重度の肝機能障害がある場合は25mg),静注,12時間毎

成人用量と同じ[g]

N/A

N/A

成人用量と同じ

その他

クリンダマイシン

0.15~0.45g,6時間毎

0.6g,静注,6時間毎から0.9g,静注,8時間毎まで

0.9g,静注,8時間毎

2.6~6.6mg/kg,8時間毎

または

2~5mg/kg,6時間毎

6.6~13.2mg/kg,静注,8時間毎

または

5~10mg/kg,静注,6時間毎

0.15~0.45g,経口,6時間毎

または

0.6~0.9g,静注,6~8時間毎

クロラムフェニコール

0.25~1g,6時間毎

0.25~1.0g,静注,6時間毎

1g,静注,6時間毎

N/A

12.5~18.75mg/kg,静注,6時間毎

0.25~1.0g,静注,6時間毎

  1. 髄膜炎を対象とする場合

N/A

12.5mg/kg,6時間毎(最大4g/日)

12.5mg/kg,静注,6時間毎(最大4g/日)

N/A

18.75~25mg/kg,静注,6時間毎

12.5mg/kg,静注,6時間毎(最大4g/日)

コリスチン(ポリミキシンE)

N/A

2.5~5mg/kg/日,静注,2~4回

2.5~5mg/kg/日,静注,2~4回[g]

N/A

N/A

1.5mg/kg,36時間毎

ダルババンシン(dalbavancin)

N/A

1500mgを単回投与,または1000mgの単回投与に続いて1週間後に500mgを投与

1500mgを単回投与,または1000mgの単回投与に続いて1週間後に500mgを投与

N/A

N/A

1125mgを単回投与,または750mgの単回投与に続いて1週間後に375mgを投与

ダプトマイシン

N/A

4~6mg/kg,静注,24時間毎

8~10mg/kg,静注,24時間毎[g]

N/A

N/A

4~6mg/kg,静注,48時間毎

フィダキソマイシン

0.2g,12時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

0.2g,経口,12時間毎

ホスホマイシン

3gを3~4オンス(90~120mL)の水で単回投与

米国では入手不能

N/A

N/A

N/A

3gを3~4オンス(90~120mL)の水で単回投与

レファムリン(lefamulin)

0.6g,12時間毎

0.15g,静注,12時間毎

成人用量と同じ

N/A

N/A

成人用量と同じ

リネゾリド

0.6g,12時間毎

0.6g,静注,12時間毎

0.6g,静注,12時間毎

10mg/kg,8時間毎

10mg/kg,静注,8時間毎

0.6g,静注または経口,12時間毎

メトロニダゾール

  1. 嫌気性菌感染症を対象とする場合

7.5mg/kg,6時間毎(4g/日を超えないこと)

7.5mg/kg,静注,6時間毎(4g/日を超えないこと)

7.5mg/kg,静注,6時間毎(4g/日を超えないこと)

7.5mg/kg,6時間毎

7.5mg/kg,静注,6時間毎

3.75mg/kg,静注または経口,6時間毎(2g/日を超えないこと)

  1. トリコモナス症を対象とする場合

2g,1回

または

0.5g,12時間毎,7日間

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

  1. Clostridioides difficile関連下痢症(偽膜性大腸炎)に対して

0.5g,6~8時間毎,10~14日間

500mg,静注,6~8時間毎

500mg,静注,6時間毎

7.5mg/kg,8時間毎

7.5mg/kg,静注,6時間毎

250mg,経口または静注,8時間毎

  1. アメーバ症を対象とする場合

0.5~0.75g,8時間毎,10日間に続いてパロモマイシン0.5g,経口,8時間毎,7日間

0.75g,静注,8時間毎,10日間に続いてパロモマイシン0.5g,経口,8時間毎,7日間

0.75g,静注,8時間毎,10日間に続いてパロモマイシン0.5g,経口,8時間毎,7日間

11.6~16.6mg/kg,8時間毎,7~10日間

11.6~16.6mg/kg,静注,8時間毎,7~10日間

N/A

  1. ジアルジア症を対象とする場合

0.25g,6~8時間毎,5~7日間

N/A

N/A

5mg/kg,6~8時間毎,5日間

N/A

N/A

ニトロフラントイン巨大結晶

50~100mg,6時間毎

N/A

N/A

1.25~1.75mg/kg,6時間毎

N/A

推奨されない

ニトロフラントイン一水和物/巨大結晶

100mg,12時間毎

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

オリタバンシン(oritavancin)

N/A

1200mg,単回投与

1200mg,単回投与

N/A

N/A

1200mg,単回投与

キヌプリスチン/ダルホプリスチン

N/A

7.5mg/kg,静注,8~12時間毎

7.5mg/kg,静注,8時間毎

N/A

合併症のある皮膚または皮膚構造の感染症には7.5mg/kg,静注,12時間毎

または

重篤な感染症には7.5mg/kg,8時間毎

7.5mg/kg,静注,8~12時間毎

リファンピシン[c]

  1. 結核を対象とする場合(3剤または4剤併用レジメンの一部として)

0.6g,24時間毎

0.6g,静注,24時間毎

N/A

5~10mg/kg,12時間毎

または

10~20mg/kg,24時間毎

10~20mg/kg,静注,24時間毎

0.3~0.6g,静注または経口,24時間毎

  1. 髄膜炎菌曝露を対象とする場合

0.6g,12時間毎,4回

N/A

N/A

生後1カ月:10mg/kg,12時間毎,2日間

生後<1カ月:5mg/kg,12時間毎,2日間

N/A

0.6g,経口,12時間毎,4回

  1. インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)曝露を対象とする場合

20mg/kg,24時間毎,4日間(24時間当たり600mgを超えないこと)

N/A

N/A

20mg/kg,24時間毎,4日間

生後<1カ月:10mg/kg,24時間毎,4日間

N/A

20mg/kg,24時間毎,4日間(24時間当たり600mgを超えないこと)

  1. ブドウ球菌感染症を対象とする場合(ペニシリン系,セファロスポリン系,またはバンコマイシンと併用)

0.3g,8時間毎

または

0.6~0.9g,24時間毎

0.3g,静注,8時間毎

または

0.6~0.9g,静注,24時間毎

0.3g,静注,8時間毎

または

0.6~0.9g,静注,24時間毎

0.3g,静注または経口,8時間毎

または

0.6~0.9g,静注または経口,24時間毎

リファペンチン(rifapentine)

  1. 肺結核を対象とする場合(3剤または4剤併用レジメンの一部として)

初期段階(2カ月):0.6g,週2回

継続段階(4カ月):0.6g,週1回

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

  1. 潜在性結核を対象とする場合(イソニアジドとの併用)

0.9g,週1回(3カ月)

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

テジゾリド

200mg,24時間毎

200mg,静注,24時間毎

200mg,静注,24時間毎

N/A

N/A

200mg,経口または静注,24時間毎

テラバンシン(telavancin)

N/A

10mg/kg,静注,24時間毎

10mg/kg,静注,24時間毎

N/A

N/A

N/A

バンコマイシン

125mg,6時間毎(C. difficile関連下痢症にのみ効果的)

15mg/kg,静注,12時間毎(しばしば1g,12時間毎)

25mg/kg,単回,その後15~20mg/kg,静注,8~12時間毎[g]

N/A

13mg/kg,静注,8時間毎

または

10mg/kg,静注,6時間毎

0.5~1.0g,静注,週1回[h]

  1. 髄膜炎を対象とする場合[i]

N/A

N/A

15~20mg/kg,静注,8~12時間毎[h]

N/A

15mg/kg,静注,6時間毎

15mg/kg,静注,週1回[h]

[b] 初回の負荷量は腎機能が正常な患者に対する常用量と同等とし,以降の用量は腎不全に合わせて調節するべきである。アミノグリコシド系薬剤の用量調節では,最高血清中濃度(30分間の点滴静注開始から1時間後に採血)および血清中トラフ濃度(次回投与の30分前に採血)を測定して参考にすべきである。

[c] 食後の服用とすれば,吸収速度または吸収量が低下する。

[d] 成人用の用量を超えてはならない。

[e] これらの薬剤は一般に小児への使用は避ける。

[f] 用量はTMPに基づく。

[g] 重篤な感染症の治療におけるこの抗菌薬の標準的な投与方法は,複雑であり,急速に進化している(詳細については個々の薬剤に関する考察を参照)。

[h] 用量は,定常状態のトラフ濃度が15~20mg/Lとなるように調整すべきである。技術的に可能であれば,AUC24/MIC比を用いて用量を調節するのが望ましい。

[i] さらに,バンコマイシン1日10~20mgの髄腔内または脳室内投与が必要になることもあり,また髄液中トラフ濃度が10~20μg/mLとなるような用量調節が必要となりうる。

AUC24 = 24時間の濃度-時間曲線下面積;MIC = 最小発育阻止濃度;N/A = 該当なし;TMP = トリメトプリム

[b] 初回の負荷量は腎機能が正常な患者に対する常用量と同等とし,以降の用量は腎不全に合わせて調節するべきである。アミノグリコシド系薬剤の用量調節では,最高血清中濃度(30分間の点滴静注開始から1時間後に採血)および血清中トラフ濃度(次回投与の30分前に採血)を測定して参考にすべきである。

[c] 食後の服用とすれば,吸収速度または吸収量が低下する。

[d] 成人用の用量を超えてはならない。

[e] これらの薬剤は一般に小児への使用は避ける。

[f] 用量はTMPに基づく。

[g] 重篤な感染症の治療におけるこの抗菌薬の標準的な投与方法は,複雑であり,急速に進化している(詳細については個々の薬剤に関する考察を参照)。

[h] 用量は,定常状態のトラフ濃度が15~20mg/Lとなるように調整すべきである。技術的に可能であれば,AUC24/MIC比を用いて用量を調節するのが望ましい。

[i] さらに,バンコマイシン1日10~20mgの髄腔内または脳室内投与が必要になることもあり,また髄液中トラフ濃度が10~20μg/mLとなるような用量調節が必要となりうる。

AUC24 = 24時間の濃度-時間曲線下面積;MIC = 最小発育阻止濃度;N/A = 該当なし;TMP = トリメトプリム

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