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頭皮上に20個の電極を左右対称に配置して,以下の病態に関連する脳内の電気的変化を検出する:
正常覚醒時の脳波は,後頭・頭頂葉では漸増漸減する8~12Hz,50μVの正弦波(α波)を示し,前頭葉では12Hz以上,10~20μVのβ波の間に4~7Hz,20~100μVのθ波が散在してみられる
脳波を検査して,両半球間の非対称性(器質的疾患を示唆する),過度の遅延(意識低下,脳症,認知症においてみられる,1~4Hz,50~350μVのδ波の出現),および異常な波形パターンがないか確認する。
異常な波形パターンとしては,非特異的(例,てんかん様の鋭波)なものもあれば,診断価値の高いもの(例,欠神発作の3Hz棘徐波複合,クロイツフェルト-ヤコブ病の1Hz周期性鋭波)もある。
痙攣性疾患が疑われる患者でルーチンの脳波が正常である場合は,皮質を電気的に賦活化する方法(例,過呼吸,光刺激,睡眠,睡眠不足)を用いることで,ときに痙攣性疾患の存在を明らかにできる。脳波検査でほかに情報が得られない場合は,ときに鼻咽頭誘導によって側頭葉の発作焦点を検出できる。24時間以上連続での脳波検査(ビデオモニタリングを併用する場合もある)により,しばしば一過性の記憶低下,自覚前兆,または異常運動のエピソードが発作活動によるものかどうかを明らかにできる。
エピソードが真のてんかん発作によるものか,何らかの精神疾患の症状であるかを判断する必要がある場合は,患者が病院で脳波検査を受けているところをビデオでモニタリングすることがある。この方法(ビデオ脳波モニタリングと呼ばれる)は,手術前に特定のてんかん発作焦点からどの型の発作が起きるのかを確かめるのにも用いられる。
脳波検査は病因不明の意識変容に対する評価で特に有用となる。
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