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偽性低アルドステロン症I型は,まれな遺伝性疾患の一群であり,腎臓でカリウムが過剰に保持される一方,ナトリウムと水が過剰に排泄される結果,低血圧が生じる。症状は,低血圧,循環血液量減少,低ナトリウム血症,高カリウム血症によってもたらされる可能性がある。治療は高ナトリウム食のほか,ときにフルドロコルチゾンによる。
偽性低アルドステロン症には3種類がある:
常染色体潜性(劣性)の偽性低アルドステロン症I型
常染色体顕性(優性)の偽性低アルドステロン症I型
偽性低アルドステロン症II型
遺伝形式は常染色体潜性(劣性)または常染色体顕性遺伝(優性遺伝)である。
偽性低アルドステロン症I型は,他の形態の低アルドステロン症と類似するが,アルドステロン値が高値である点が異なる。
非常にまれな疾患である偽性低アルドステロン症II型については,ここでは論じない。
常染色体潜性(劣性)の偽性低アルドステロン症I型
常染色体顕性(優性)の偽性低アルドステロン症I型
ミネラルコルチコイド受容体の変異のため,患児はミネラルコルチコイドに抵抗性を示す。常染色体顕性(優性)の病型は重症度が低いのが通常であり,主に腎臓のミネラルコルチコイド受容体に影響を及ぼし,小児の年齢とともにある程度回復することがある。
偽性低アルドステロン症I型の診断
レニンおよびアルドステロンの血漿中濃度
診断は循環血液量減少,血清カリウム高値,血清ナトリウム低値,レニンおよびアルドステロン高値の臨床所見に基づき,特に家族歴が陽性の乳児で疑われる。診断は遺伝子検査によって確定する。
偽性低アルドステロン症I型の治療
高ナトリウム食のほか,ときにフルドロコルチゾン
高ナトリウム食は体液量および血圧の維持に有用であり,カリウムの排泄量を増加させる。食事法が無効の場合は,フルドロコルチゾン0.5~1.0mg,経口,1日2回または1~2mg,経口,1日1回を投与することができる。
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