臍ヘルニアとはどのような病気ですか?
ヘルニアとは、筋肉に開いている穴や、もろい弱い部分のことです。おなかの中にある臓器(最も多いのは腸の一部)が、この部分から押し出されてしまうことがあります。
臍とは、へそのことです。へそまわりの腹部の筋肉に小さな穴が開いた状態で、赤ちゃんが生まれてくることがあります。臍ヘルニアとは、この穴を通って腸の一部がおし出された状態です。
臍ヘルニア
DR P.MARAZZI/SCIENCE PHOTO LIBRARY
臍ヘルニアにはどのような症状がありますか?
臍ヘルニアでは、症状がまったく出ないこともあります。
やわらかいふくらみができます。そのふくらみは、ふつうはいつもありますが、せきをしたり排便のために力んだりしたときにだけ現れることもあります。ときには、ふくらみがなくても、医師がさわることで、筋肉に穴があると分かることがあります。
臍ヘルニアは赤ちゃんで特によく起こります。
たいてい、医師は自然になくなるのを待ちます(臍ヘルニアはふつう、子どもが5才になるまでに閉じます)。
臍ヘルニアは合併症を引き起こすこともあります。
臍ヘルニアにはどのような合併症がありますか?
めったにないことですが、腸が穴から出たままになり(嵌頓)、医師が押しても元にもどらないことがあります。腸への血液の流れが止まることがあり(絞扼といいます)、これはものすごく痛く危険な状態です。
医師は子どもの臍ヘルニアをどのように治療しますか?
臍ヘルニアはふつう、5才までに自然に治ります。ヘルニアがとても大きい場合、医師はお子さんが2才になるまでに手術をします。
次の場合には、ヘルニアを治す手術が必要です:
ヘルニアによって、腸への血液の流れを止めている
ヘルニアが自然に治らない
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