自殺行動とは何ですか?
自殺とは、自分の意思で死ぬことです。
自殺行動には、次のようなものがあります:
自殺について考える
自殺をしようとする
実際に自殺をする
ひっかく、切りつける、燃やすなど、明らかに死ぬことのない方法で自分自身を傷つける子どもは、非自殺的な自傷行為があるとみなされます。
自殺はおもに10代の若者と大人にみられる問題ですが、子どもが自殺をすることもあります。
うつ病などの心の病気がある子どもや10代の若者では、ストレスになるできごとが引き金になって自殺をすることがあります。
自殺の危険性がある子どもは、抑うつや不安があったり、何もやりたがらずに引きこもっていたり、死ぬことについて話をしたり、急に日ごろの行動を変えたりすることがあります。
医師は、その人が自殺についてどれほど真剣に考えているかを確かめようとします。
治療法としては、個人療法や家族療法、ほかの心の病気を治療するための薬、自殺のリスクが高い場合の入院などがあります。
自殺行動は必ず深刻にとらえてください。もしお子さんに自殺の危険性があると思うなら、すぐに助けを求めるか(アメリカでは、911に電話するか、1-800-273-8255に電話してNational Suicide Prevention Lifelineに連絡してください)、お子さんを緊急で病院に連れて行ってください【訳注:日本では、こころの健康相談統一ダイヤル[0570-064-556 ナビダイヤル:電話をかけた所在地の公的な相談機関につながります]、厚生労働省のホームページ「まもろうよこころ」https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/ を参照してください。または、#いのちSOS 0120-061-338[特定非営利活動法人自殺対策支援センターライフリンク]、子どもの場合は、24時間子どもSOSダイヤル[0120-0-78310]などがあります】。
子どもが自殺行動をする原因は何ですか?
自殺行動は、うつ病、物質乱用、原因になっている別の心の病気などの問題がすでにある子どもや10代の若者が、次のようなストレスになるできごとを経験したときに、よく起こります:
愛する人の死
失恋
いじめられている
学校でのトラブル
たくさんの若者が、このようなストレスになるできごとを経験します。しかし、ふつうは、原因になる問題がないかぎり、そうしたできごとが自殺行動につながることはありません。
自殺行動にはどのような症状がありますか?
自殺を考えたり自殺をしようとする子どもや10代の若者には、次のようなことが起こることがあります:
「自分は生まれてこなければよかった」というようなことを言う
気に入っているものを手放す
気分の変動がものすごく激しい
よく眠れない
家族や友だちと関わろうとしなくなる
成績が悪くなる
医師は子どもの自殺行動をどのように治療しますか?
医師は次のことをします:
子どもの安全を確保し、入院が必要かどうかを判断する
うつ病や薬物乱用など、原因になっている病気を、精神療法や場合によっては薬で治療する
子どもを精神科医や心の問題の専門家のところに行かせる
また自殺を試みる危険性を家族が理解するのを手助けする
銃、薬(痛み止めなど、お店で買える薬をふくみます)、とがった物を家からなくしたり、鍵をかけて保管したりすることで、あなたに子どもの安全を守るための予防策をとらせる