陣痛は出産の第1段階です。陣痛では、子宮頸部を開いて赤ちゃんを押し出すために、子宮の筋肉が何度もしぼり出すような動きをします。このしぼり出すような動きは、収縮と呼ばれています。
出産の第2段階と第3段階は分娩といいます。第2段階では赤ちゃんが生まれてきます。第3段階では胎盤が出てきます(後産)。これらの段階で、あなたの産道を通って赤ちゃんが生まれ、そして胎盤が出てきます。
帝王切開とは、医師があなたのおなかを切って赤ちゃんが生まれるようにすることです。
ほとんどの場合、分娩は順調に進みますが、医師はあなたに合併症が起こらないかどうか注意して様子を見ます。
私はどこで赤ちゃんを出産しますか?
赤ちゃんを産むとき何が起こりますか?
赤ちゃんが生まれてくるときが近づいたら、あなたがあお向けに寝た姿勢と起き上がった姿勢の間のような半分座っている姿勢になるように医師や看護師が助けてくれることがあります。この姿勢は:
赤ちゃんが腟に向かってゆっくりと降りる助けになります。
背中や骨盤を痛めにくい姿勢です。
横になった姿勢やほかの姿勢で赤ちゃんを産みたいという女の人もいます。
分娩の間、医師や助産師は次のことをします:
赤ちゃんの頭がどこにあるかを確認するためにあなたの腟を調べる
陣痛が来るのに合わせてあなたにいきむようにいう
腟から出てくるときに赤ちゃんの頭を支え、あなたの組織が裂けないようにする
赤ちゃんの体を回転させて横向きにし、肩が片方ずつ出てくるようにする
赤ちゃんを受けとめる
赤ちゃんが産まれた後、医師や助産師は次のことをします:
赤ちゃんの鼻や口から液体や粘液を吸い出す
へその緒をクランプでとめて、切る(あなたや赤ちゃんに痛みはありません)
赤ちゃんをふいて毛布でくるむ
赤ちゃんを新生児用ベッドに入れるか、あなたの腕に抱かせる
分娩を助けるものは何ですか?
赤ちゃんやお母さんに医療の助けが必要なことがあるために、医師が分娩を速くすることがあります。医師は次のものを用いて、より速く赤ちゃんを分娩させることができます:
吸引器(医師が赤ちゃんを引き出すのを助ける、カップの形をした器具)
鉗子(医師が赤ちゃんを引き出すために赤ちゃんをつかむ器具)
会陰切開(産道を広げるために腟の組織を小さく切ることで、赤ちゃんが出てくるのを助ける)
胎盤はどのように出てきますか?
胎盤が出てくることを後産といいます。胎盤は子宮にくっついているお皿くらいの大きさの組織で、赤ちゃんに酸素と栄養を届けます。胎盤と赤ちゃんはへその緒でつながっています。
ふつう、胎盤は赤ちゃんが生まれてから30分以内に自然に出てきます。
医師や助産師があなたのおなかをマッサージし、子宮の収縮を助けるためにオキシトシンという薬をあなたに与え、胎盤を押し出すことがあります。
胎盤が出てこないか、胎盤の一部しか出てこなければ、医師が子宮に手を入れて胎盤を取り除く必要がある場合があります。
分娩の後はどうなりますか?
胎盤が出てきたら、医師や助産師が次のものを用いてあなたの子宮の収縮を助けることがあります:
おなかのマッサージ
オキシトシンという薬
医師は、あなたの子宮頸部や腟に裂けた部分や切れたところがあれば縫い合わせます。
それから、あなたと赤ちゃんは回復室で数時間いっしょに過ごしてきずなを深めます。一部の病院では入院中、赤ちゃんはずっとあなたと同じ部屋で過ごします。病院によっては、赤ちゃんが新生児室で過ごす時間もあります。
ほとんどの問題は、あなたが出産して24時間以内に起こります。その間は、看護師や医師が定期的にあなたと赤ちゃんをチェックします。