血管腫とは何ですか?
血管腫とは、赤く盛り上がった皮膚のできものです。これは多くの細い血管が固まったものです。
血管腫は赤ちゃんによくみられ、イチゴ状血管腫と呼ばれることがよくあります。
血管腫はどこにでもできますが、たいていは赤ちゃんの頭や首にできます。
これは約1才になるまで大きくなります。
その後は小さくなっていき、ふつうは10才までに消えてしまいます。
血管腫が消えると、それがあったところの皮膚に変色や傷あとが残ることが多いです。
大人にも血管腫ができることがあります(よくサクランボ色血管腫といわれます)。これはよくあるもので、無害です。
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血管腫の原因は何ですか?
血管のかたまりが血管腫を作る原因は分かっていません。
血管腫にはどのような症状がありますか?
皮膚に明るい赤色や青みがかった色の盛り上がった部分ができます。
かゆみや痛みはありません。
小さなけがで血管腫が出血して、ただれになることがあります。
ただれは痛みがあり、治るのに時間がかかることがあります。
目の近くにできた血管腫は視界をふさぐことがあります。
血管腫が医学的な問題を引き起こさなくても、あなたがその見た目が気に入らないかもしれません。
医師は血管腫をどのように治療しますか?
たいていの血管腫は、自然に小さくなって消えます。血管腫はふつう、赤ちゃんが生後12~18カ月のときに小さくなり始めます。10人中7人くらいでは、血管腫は7才までに消えてしまいます。
血管腫はふつうは自然になくなるため、問題が起こらないかぎり、医師は治療をしません。血管腫によってものが見えづらくなったり、呼吸がしにくくなったり、ほかの問題が起こったりした場合、医師は次のことをします:
血管腫を小さくするために役立つ薬(プロプラノロールやコルチコステロイドなど)を使う
ときには、血管腫へのレーザー治療
ただれがすぐに治らない場合、医師は特別な包帯と軟膏で治療します。
血管腫を手術で切り取ると、瘢痕組織が残ることがあるため、医師はふつう手術をしません。瘢痕組織は血管腫と同じくらいわずらわしいことがあります。
大人にみられるサクランボ色血管腫は治療の必要はありません。わずらわしい場合は、医師が電気針やメス(手術用の刃物)で切り取ることができます。