感染症かんせんしょうおおまかな説明せつめい

レビュー/改訂 2022年 2月
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感染症かんせんしょうとはどのような病気びょうきですか?

感染症かんせんしょうとは、微生物びせいぶつからだ一部いちぶはいりこんで、具合ぐあいわるくなる病気びょうきのことです。

微生物びせいぶつとはなんですか?

微生物びせいぶつとはちいさなもののことで、とてもちいさいので、顕微鏡けんびきょう使つかわないとることができません。微生物びせいぶつには、つぎのように、たくさんの種類しゅるいがあります:

微生物びせいぶつはどこからやってきますか?

微生物びせいぶつは、ほぼどこにでもいます。何千なんぜんもの種類しゅるいがあります。ひと皮膚ひふ表面ひょうめんや、くちちょう性器せいきとくちつ)のなかみついている微生物びせいぶつもいれば、ふだんは地面じめんうえみずなかきていて、ひとからだなかはいってくる微生物びせいぶつもいます。

すべての微生物びせいぶつ病気びょうきこすのですか?

微生物びせいぶつおおくは感染症かんせんしょうこしません。なかにはやくつものもあります。ひと皮膚ひふ表面ひょうめんからだなかみついている微生物びせいぶつおおくは正常せいじょうなもので、がいはありません。そのようなものを常在菌じょうざいきんといいます。

それ以外いがい微生物びせいぶつは、健康けんこうなときはからだ表面ひょうめんからだなかみついていませんが、ひと病気びょうきにすることがあります。たとえば、肝炎かんえんウイルスヒト免疫不全めんえきふぜんウイルス(HIV)です。

感染症かんせんしょうにはどのようにしてかかるのですか?

感染症かんせんしょうは、有害ゆうがい微生物びせいぶつからだなかはいりこむことでこります。つぎ経路けいろからだはいりこみます:

  • はなくちから

  • 皮膚ひふきず、ひっかききず、かみきずから

  • 感染かんせんしたパートナーとの性的せいてきなふれあいから

微生物びせいぶつはいったものをべたりんだりすると、微生物びせいぶつくちからからだなかはいってしまう可能性かのうせいがあります。また、微生物びせいぶつでよごれたものにさわったはなくちをさわると、微生物びせいぶつはなくちからからだなかはいってしまう可能性かのうせいがあります。

有害ゆうがい微生物びせいぶつからだなかはいりこむと、そのかずえて、病気びょうきこします。

ときに、からだなか正常せいじょう微生物びせいぶつ通常つうじょうとはちがう場所ばしょはいりこむことがあります。たとえば、ちょうなか正常せいじょう細菌さいきん膀胱ぼうこう血液けつえきながれのなかはいると、感染症かんせんしょうこすことがあります。

ひとからだ感染症かんせんしょうをどのようにしてふせいでいるのですか?

ひとからだには、つぎのように感染症かんせんしょうからまも方法ほうほうがたくさんそなわっています:

  • 皮膚ひふは、微生物びせいぶつからだなかはいるのをふせいでいます。

  • はな、のど、ちつちょう粘液ねんえきは、微生物びせいぶつあらながしますし、微生物びせいぶつころ物質ぶっしつふくまれています。

  • 免疫系めんえきけいは、からだなか微生物びせいぶつ攻撃こうげきします。

  • 発熱はつねつ体温たいおんがること)は、微生物びせいぶつ撃退げきたいするのに役立やくだちます。

免疫系めんえきけいは、白血球はっけっきゅうという細胞さいぼう使つかって、有害ゆうがい微生物びせいぶつ見分みわけています。一部いちぶ白血球はっけっきゅうは、微生物びせいぶつ直接ちょくせつころします。また、微生物びせいぶつころ抗体こうたいという物質ぶっしつをつくる白血球はっけっきゅうもあります。

感染症かんせんしょうになる危険性きけんせいたかいのは、どのようなひとですか?

あかちゃんやとても高齢こうれいひとは、感染かんせんたいする抵抗力ていこうりょくがあまりつよくないので、感染症かんせんしょうになる可能性かのうせいがほかのひとたちよりたかいです。

ほかにもつぎのようなことで、感染症かんせんしょうになる危険性きけんせいたかくなります:

  • エイズ、がん、糖尿病とうにょうびょうなどの免疫めんえきはたらきをよわめる病気びょうき

  • がんの化学療法かがくりょうほうやコルチコステロイドなど、免疫めんえきはたらきをさまたげるくすり

  • 点滴てんてき尿にょうすためのくだ(カテーテル)、気管きかんれる呼吸こきゅうチューブ、人工関節じんこうかんせつなど、からだなかれる医療機器いりょうきき

  • がんにたいする放射線療法ほうしゃせんりょうほう

感染症かんせんしょうにはどのような症状しょうじょうがありますか?

あらわれる症状しょうじょうつぎのことがらによってわります:

  • 感染症かんせんしょうこした微生物びせいぶつ種類しゅるい

  • 影響えいきょうているのがからだの1つの部分ぶぶんだけか、おおくの部分ぶぶん

からだ一部いちぶだけの感染かんせんなら、ふつうはいたみがます。たとえば、はい感染症かんせんしょう肺炎はいえん)になると、むねいたみがることがあります。のう感染症かんせんしょうでは頭痛ずつうきます。皮膚ひふした感染症かんせんしょう皮膚膿瘍ひふのうよう)がきると、その部分ぶぶんれて、あかくなり、いたみがることがあります。

からだおおくの部分ぶぶん影響えいきょうあたえる感染症かんせんしょうは、いろいろな症状しょうじょうこします。よくある全身ぜんしん症状しょうじょうとしては、つぎのものがあります:

  • 発熱はつねつ

  • からだちからはいらず、つかれをかんじる

  • 食欲しょくよくがわかない

  • 全身ぜんしんいた

ながあいだ治療ちりょうしていない感染症かんせんしょうがある場合ばあい体重たいじゅうることがあります。

医師いしわたし感染症かんせんしょうかどうかをどのようにして判断はんだんしますか?

医師いしは、あなたの症状しょうじょうから感染症かんせんしょううたがいます。ふつう、かぜや皮膚ひふ感染症かんせんしょうなど、よくある感染症かんせんしょうについては、検査けんさをしません。そのほかの感染症かんせんしょうについては、医師いしがサンプルを検査室けんさしつおくって、微生物びせいぶつさが検査けんさすることがおおいです。感染かんせんきているとかんがえられる部分ぶぶんおうじて、つぎのサンプルをおくることがあります:

  • 血液けつえき

  • 尿にょう

  • たん(せきといっしょにされる粘液ねんえき

  • のど、陰茎いんけい、またはちつ内側うちがわをこすった綿棒めんぼう

医師いし感染症かんせんしょうをどのように治療ちりょうしますか?

ひとからだには、一部いちぶ感染症かんせんしょう自然しぜん撃退げきたいするちからそなわっています。

それ以外いがい感染症かんせんしょうについては、医師いし微生物びせいぶつころすためのくすり治療ちりょうします。ペニシリンなどの抗菌薬こうきんやくは、細菌さいきんころくすりです。

深刻しんこく感染症かんせんしょう場合ばあいは、入院にゅういんする必要ひつようがあります。

感染症かんせんしょうはどうすれば予防よぼうできますか?

感染症かんせんしょう予防よぼうするために:

  • とくべものをあつかう場合ばあいや、大勢おおぜいひととふれあう場合ばあいは、頻繁ひんぱんあらいましょう。

  • 医師いしから必要ひつようだとわれた予防接種よぼうせっしゅけましょう。

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