黄熱とはどのような病気ですか?
黄熱の原因は何ですか?
黄熱の原因はウイルスです。このウイルスは、南アメリカとアフリカの熱帯地域に生息する特定の動物によって運ばれます。蚊は感染した動物や人を刺したときに、このウイルスをもらい、次にさす人にそれをうつします。
黄熱にはどのような症状がありますか?
一部の人では症状がまったくありません。
はじめのころに出る症状としては、次のものがあります:
突然の頭痛、発熱、寒気、筋肉痛
力が入らない感じとめまい
吐き気と嘔吐
これらの症状は数日で治まります。ほとんどの人ではこれ以上の症状はみられず、黄熱から回復します。ほかの人では、より深刻な症状が現れます。
重い場合は、ウイルスが肝臓、腎臓、心臓など、多くの臓器に影響します。黄熱の後から現れる症状には次のものがあります:
高熱
血を吐く
皮膚や目が黄色くなる(黄疸)
鼻、口、腸からの出血
危険なほどの低血圧
けいれん発作と昏睡(重症の場合)
医師はどのようにして、私が黄熱かどうかを判断しますか?
医師は、あなたに症状があり、黄熱のある地域に行ったことがある場合は、黄熱を疑います。確かめるために、医師は血液検査をします。
医師は黄熱をどのように治療しますか?
黄熱を治せる治療法はありません。医師は症状を治療して、次のことをします:
血圧が下がらないようにするために静脈から水分を補給する
血液を固まりやすくするビタミンKなどの薬で出血を治療するか、止める
ときには、腎臓の働きを代わりにする機械をつけて(透析)、老廃物を体から取り除く
蚊がほかの人にウイルスを広げてしまわないように、網戸をつけ、虫よけスプレーをまいた部屋にあなたにいてもらう
黄熱はどうすれば予防できますか?
蚊に刺されないようにする
黄熱のある地域に住んでいるか、そのような地域に行く場合は、蚊に刺されないように次の対策をしてください:
皮膚にDEETという薬が入っている虫よけスプレーをかける
ペルメトリンという薬が入っている虫よけを服にスプレーするか、それに服をひたす
蚊帳を使う
長そでのシャツと長ズボンを着る
必要がなければ、外出しないようにする
黄熱が流行している地域に行く場合は、ワクチンを接種する
黄熱を予防するためのワクチンが使用でき、出発の3~4週間前に接種する必要があります
アメリカでは、各地にある旅行者向けの医療機関で黄熱ワクチンの接種を受けられます。
ほとんどの人がワクチン接種を受けられますが、生後6カ月未満の赤ちゃん、妊娠している女の人、 免疫の働きが弱まっている人は対象外です。ワクチンの接種については医師に相談してください。