ハンタウイルス感染症とはどのような病気ですか?
ハンタウイルス感染症は、ネズミの尿やふんによって広がるウイルス感染症です。ハンタウイルスは、命にかかわる肺や腎臓の感染症を引き起こすことがあります。
感染したげっ歯類(ネズミ)の尿やふんで汚染された空気を吸い込むと、ハンタウイルスに感染することがあります。
ハンタウイルスは発熱、頭痛、筋肉痛、肺や腎臓の問題を引き起こします。
重いハンタウイルス感染症は、命にかかわることがあります。
ハンタウイルス感染症の原因は何ですか?
ハンタウイルスは世界中で野生のげっ歯類に感染しています。ハンタウイルスには、世界の地域ごとにいろいろな種類があります。
その種類によって、ウイルスは異なる臓器に感染します。
肺:アメリカ西部と中南米にいる種類のハンタウイルスは、ふつうは肺に感染して、せきが出て、呼吸が苦しくなり、肺に水分がたまります。
腎臓:韓国やヨーロッパにいる種類のハンタウイルスは、ふつうは発疹と腹痛を引き起こし、腎臓の働きを止めてしまうことがあります。
ハンタウイルス感染症にはどのような症状がありますか?
ハンタウイルスには次の初期症状があります:
発熱
頭痛と筋肉痛
ときには、おなかの痛み、嘔吐、下痢
これらの初期症状は約4日間続きますが、それより長く続くこともあります。その後、ハンタウイルスの種類によっては、ほかの症状が現れることもあります。
肺に感染すると、次の症状が現れます:
数時間かけて悪化するせきと呼吸困難
低血圧
肺に影響をおよぼすハンタウイルス感染症は、命にかかわる可能性があります。
腎臓に感染すると、次の症状が現れます:
ときには、尿や便に血が混じったり、皮膚にあざができたりする
ときには、混乱から昏睡になる
医師はどのようにして、私がハンタウイルス感染症かどうかを判断しますか?
医師はハンタウイルスをどのように治療しますか?
医師は症状を治療します。
肺に影響をおよぼす種類のハンタウイルスに感染した場合は、医師は次のことをします:
呼吸を助けるために酸素を与える
ときには、呼吸を助けるために人工呼吸器をつける
腎臓に影響をおよぼす種類のハンタウイルスに感染した場合は、医師は次のことをします:
症状を軽くするのに役立つ可能性のある抗ウイルス薬を飲むように指示する
ときには、腎臓透析(腎臓が血液をろ過できないため、機械を使って血液から老廃物をろ過する)をする