がんはどのようにして始まりますか?
がんは、正常な細胞が変化することで始まります。この変化は次の原因で起こります:
原因は分からない
発がん物質にさらされたこと
発がん物質とは、がんを引き起こす可能性がある物質のことです。
発がん物質としては次のものがあります:
日光(外で浴びるものだけでなく、日焼けマシーンを使って浴びるものもふくみます)
タバコ
一部の化学物質
一部のウイルス
放射線
ふつう、がんができるまでには、発がん物質に長い間さらされる必要があります。さらされても、がんにならない人もたくさんいます。
ほかの細胞よりがんになりやすい細胞があります。それらの細胞は、遺伝子に異常があることがあります。遺伝子とは、細胞の中にあって、その細胞が何をすべきかが書かれている説明書のようなものです。遺伝子に異常のある細胞が発がん物質にさらされると、その細胞はさらにがんになりやすくなります。このため、ある種のがんは、なりやすい体質が家族の中で受けつがれることがあります。
がんはどのようにして広がりますか?
がん細胞は次のようにして広がることがあります:
近くにある組織や臓器の中に直接広がる
リンパ系や血管を通って、ほかの臓器に移動する
リンパ系は、体を守る仕組みの一部です。全身に張りめぐらされたリンパ節とリンパ管でできていて、リンパ液を全身に運んでいます。リンパ液は、体が病気と戦った後に残る細胞や物質を運んで、きれいにします。体を守る仕組みは、がん細胞を攻撃して殺しますが、生きているがん細胞がリンパ液の中に入ってしまうことがあります。がん細胞がリンパ液や血液の中に入ると、ほかの臓器に移動してしまうことがあります。ときには、がん細胞が元の場所から遠くはなれた臓器にたどり着くこともあります。最初にできたがんは、原発がんといいます。ほかの臓器に広がったがんは、転移性のがんといいます。
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