くも膜下出血まくかしゅっけつ

くも膜下出血まくかしゅっけつとは、脳のうのまわりの空間くうかんで起おきた出血しゅっけつのことです。緊急きんきゅうで治療ちりょうをしなければ、命いのちを失うしなったり、脳のうにいつまでも残のこる傷きずができたりする可能性かのうせいがあります。

• くも膜下出血まくかしゅっけつは、脳のうの血管けっかんが破裂はれつすると起おこります。

• 突然とつぜんひどい頭痛ずつうがして、気きを失うしなうことがあります。

• 医師いしは出血しゅっけつを止とめるために手術しゅじゅつをすることがあります。

くも膜下出血まくかしゅっけつの症状しょうじょうがある人ひとは、緊急きんきゅうで病院びょういんに行いってください。

破裂はれつと破綻はたん：出血性しゅっけつせい脳卒中のうそっちゅうの原因げんいん

脳のうの血管けっかんが弱よわかったり、異常いじょうがあったり、血管けっかんに異常いじょうな圧力あつりょくがかかったりすると、出血性しゅっけつせい脳卒中のうそっちゅうが起おこることがあります。出血性しゅっけつせい脳卒中のうそっちゅうは、脳内出血のうないしゅっけつのように脳のうの中なかで出血しゅっけつが起おこる場合ばあいと、くも膜下出血まくかしゅっけつのように脳のうをおおっている組織そしきの内側うちがわの層そうと中間ちゅうかんの層そうとの間あいだ（くも膜下腔まくかくう）で出血しゅっけつが起おこる場合ばあいがあります。

くも膜下出血まくかしゅっけつは頭あたまのけが（たとえば、自動車事故じどうしゃじこ）が原因げんいんで起おこることがあります。

くも膜下出血まくかしゅっけつがけがで引ひき起おこされたのではない場合ばあいは、ふつうは脳のうの動脈瘤どうみゃくりゅうが破裂はれつすることが原因げんいんです。

動脈瘤どうみゃくりゅうとは、血管けっかんの壁かべが弱よわくなったところにできる血管けっかんのこぶです。ふつう、そうした動脈瘤どうみゃくりゅうは生うまれつきあります。ときには、長年ながねん続つづいた高血圧こうけつあつが原因げんいんで動脈瘤どうみゃくりゅうができることもあります。脳のうには複数ふくすうの動脈瘤どうみゃくりゅうがある場合ばあいがあります。

動脈瘤どうみゃくりゅうが破裂はれつすると、ふつうは次つぎのような症状しょうじょうが現あらわれます：

• 思おもってもみないときに突然とつぜん、激はげしい頭痛ずつうがする（雷鳴らいめい頭痛ずつうと言いわれることがあります）

• 気きを失うしなう

• 頭あたまが混乱こんらんする

くも膜下出血まくかしゅっけつが起おきた人ひとの約半数やくはんすうは、病院びょういんに着つく前まえに死亡しぼうします。昏睡状態こんすいじょうたいのまま、意識いしきがもどらない人ひともいます。目めがさめている人ひとも、頭あたまが混乱こんらんして、眠ねむたくなり、次つぎの症状しょうじょうが現あらわれることがあります：

• 首くびのこわばり

• 嘔吐おうととめまい

• けいれん発作ほっさ

完全かんぜんに回復かいふくすることもありますが、脳のうにダメージが残のこることもあります。

その後ご、複数ふくすうの動脈瘤どうみゃくりゅうがある場合ばあいには、それらの動脈瘤どうみゃくりゅうが破裂はれつして、また出血しゅっけつが起おこる可能性かのうせいがあります。

医師いしはふつう、あなたの症状しょうじょうから、くも膜下出血まくかしゅっけつを疑うたがいます。判断はんだんが正ただしいことを確たしかめるために、すぐに次つぎのような検査けんさをして、脳のうに出血しゅっけつが起おきているかどうかと、どこで出血しゅっけつが起おきているのかを確たしかめます：

• CT検査けんさやMRI検査けんさ

• ときには、脳のうの中なかの血管けっかんのくわしい画像がぞうをとるための血管造影けっかんぞうえい検査けんさ

• ときには、腰椎穿刺ようついせんし（長ながくて細ほそい針はりで脊髄せきずいから体液たいえきをとり、血液けつえきが混まじっていないか調しらべます）

医師いしは出血しゅっけつの原因げんいんとなる問題もんだいを治療ちりょうします。あなたを病院びょういんや脳卒中のうそっちゅうセンターに入院にゅういんさせ、そこで次つぎのような治療ちりょうが行おこなわれます：

• 動うごかないように静しずかに休やすませる

• 頭痛ずつうを軽かるくして虚血性脳卒中きょけつせいのうそっちゅうを予防よぼうする薬くすりを与あたえる（アスピリンやイブプロフェンはさらに出血しゅっけつを引ひき起おこす可能性かのうせいがあるので使つかわない）

• 血圧けつあつを適切てきせつな水準すいじゅんに保たもつための薬くすりと水分すいぶん

• ときには、医師いしが血液けつえきがもれている動脈瘤どうみゃくりゅうに小ちいさな金属きんぞく製せいのコイルを入いれたり、そこをふさぐ手術しゅじゅつをしたりします。

• 動脈瘤どうみゃくりゅうが複数ふくすうある場合ばあいは、ふつうは後あとで出血しゅっけつしないように、それらの動脈瘤どうみゃくりゅうも治療ちりょうします。