喘息とはどのような病気ですか?
喘息では気道が狭くなり、呼吸が苦しくなります。喘息は子どもの頃に始まることが多く、特に5才になる前に始まることが多いです。
かぜ、アレルギー、ほこりを吸い込むことなど、多くのありふれたことが喘息の発作のきっかけになります。
喘息の発作がでると、ゼイゼイしたり(呼気性喘鳴)、せきが出たり、息切れしたりすることがあります。
医師は、喘息の発作が起こったときに飲む薬を処方し、発作が起きないような薬もときどき処方します。
一部の子どもでは、大人になるまでに喘息が起こらなくなります。
子どもの呼気性喘鳴がすべて喘息であるとは限りません。
喘息の発作では、次の2つのことが起こります:
気道の周りの筋肉が締まります。
気道が腫れて濃い液体(粘液)がたまります。
このため、子どもの気道が狭くなり、呼吸が苦しくなります。
小児の喘息の原因は何ですか?
小児の喘息にはどのような症状がありますか?
よくある症状は次のものです:
呼気性喘鳴(息を吐くときに聞こえる高い音)
胸が絞めつけられるような感覚
せき(特に空気が冷たいとき、または運動中)
息切れ
症状がせきだけの場合があります。
あなたのお子さんに次のような注意すべき徴候が1つでもみられる場合、すぐに救急医療機関に行くか、救急車を呼んでください(日本では119番、アメリカのほとんどの地域では911番):
呼吸が苦しい(大きな呼気性喘鳴、速い呼吸、あえぎなど)
皮膚が汗ばんで青白くなる
血液中の酸素が少なくなることによって唇や指が青くなる(チアノーゼ)
医師はどのようにして、私の子どもが喘息かどうかを判断しますか?
医師は子どもの喘息をどのように治療しますか?
軽い喘息発作を治療するために、医師はお子さんに次のことをしてもらいます:
気道を開くために、吸入器を使用して速効性の薬(レスキュー薬)を吸入する
このレスキュー薬は気管支拡張薬と呼ばれます。気管支拡張薬は、必要であれば20分間隔で1~3回、吸入器で使用できます。
重い喘息発作の治療には、すぐに救急医療機関に行くか、救急車を呼んでください(日本では119番、アメリカのほとんどの地域では911番)。医師は次のことをします:
レスキュー薬を吸入器で与えるか、ときに注射する
多くの場合、気道の腫れを和らげるために、コルチコステロイド薬を与える
必要であれば酸素を補給する
ときに、点滴を開始して薬を静脈から与える
ときに、お子さんを入院させる
まれに、気管に呼吸用のチューブを入れる
私の子どもが喘息の発作を予防できるよう、私にはどのような手助けができますか?
ピークフローメーターであなたのお子さんの気流を確認してください。ピークフローメーターとは、どれくらいの速さで空気を吐き出すことができるかを測定する携帯型の機器です。これは、お子さんにいつ薬が必要かを知るのに役立ちます。
一部の子どもは、長時間にわたって作用する薬(維持薬)を毎日使用する必要があります。維持薬には様々な種類があります。吸入器を使う薬もあれば、飲み薬もあります。何種類かの薬が必要な場合もあります。
次のように、お子さんが喘息の発作のきっかけになるものを避けられるよう手助けしてあげてください:
タバコの煙、強い臭い、むせるようなガスなどを家の中に入れないようにします。
お子さんが冷たい空気を避けられるようにします。
必要に応じて、運動の前に吸入器を使用させます。
人工の素材で作られた枕とマットレスカバーを使用させ、チリダニを防ぎます。
シーツや毛布をお湯で洗います。
チリダニやゴキブリが出ないように、家を清潔に保ちます。
地下室などのじめじめした場所では、除湿機を使って空気を乾燥させます。
喘息の薬はどのように使用するのですか?
喘息の薬は使いすぎると危険です。お子さんが処方されたよりも頻繁に薬を使用する必要がある場合は、医師に伝えてください。
喘息薬の多くは、吸入器かネブライザーを使って吸入します。
吸入器
吸入器(定量噴霧式吸入器とも呼ばれます)は、小さな携帯型の装置です。喘息の薬を吸入する方法として最も多いものです。この装置は、薬を細かいスプレーにして、子どもが吸い込めるようにします。スペーサーやチャンバーのついた吸入器の方が使いやすいです。
ネブライザー
ネブライザーは電動式または電池式の機械で、液体の薬を細かいスプレーに変え、子どもがマスクを通して簡単に吸い込めるようにします。ネブライザーは大きすぎて持ち歩くことができません。