蜂窩織炎ほうかしきえん

レビュー/改訂 2023年 11月
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蜂窩織炎ほうかしきえんとはどのような病気びょうきですか?

蜂窩織炎ほうかしきえんは、皮膚ひふ細菌感染症さいきんかんせんしょう一種いっしゅです。

  • 蜂窩織炎ほうかしきえんは、よくある皮膚ひふ感染症かんせんしょうで、急速きゅうそくひろがって、とても深刻しんこくになることがあります。

  • 感染かんせんした部分ぶぶんは、いたみがて、あかく、あつくなり、れます。

  • 蜂窩織炎ほうかしきえんは、あしもっとおおくみられますが、どこにでもこることがあります。

  • 感染かんせん血液けつえきながれにはいると、いのちにかかわることもあります。

蜂窩織炎ほうかしきえん原因げんいんなんですか?

蜂窩織炎ほうかしきえんは、皮膚ひふなかはいった細菌さいきんによってこります。細菌さいきんは、ほとんどの場合ばあい、ひっかききずきず手術しゅじゅつ熱傷ねっしょう(やけど)、真菌感染症しんきんかんせんしょう動物どうぶつ咬傷こうしょう皮膚ひふ病気びょうきなどによって皮膚ひふにできたちいさなあなからはいってきます。しかし、蜂窩織炎ほうかしきえんあきらかなきずがない皮膚ひふにもこることがあります。

蜂窩織炎ほうかしきえんおおくは、ブドウ球菌きゅうきんという細菌さいきんによってこされます(ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう)。蜂窩織炎ほうかしきえんこすことがあるブドウ球菌きゅうきん一種いっしゅは、MRSA(メチシリン耐性黄色たいせいおうしょくブドウ球菌きゅうきん)とばれています。MRSAは、おおくの抗菌薬こうきんやくにたえることができ、治療ちりょうむずかしくなることがあります。

免疫めんえき機能きのう低下ていかしているひとは、蜂窩織炎ほうかしきえんこす病気びょうきになりやすいです。

つぎのことにてはまるひとは、蜂窩織炎ほうかしきえん何度なんどもできる可能性かのうせいがほかのひとよりたかいです。

  • 肥満ひまん

  • 免疫めんえきはたらきがよわっている

  • 湿疹しっしんみずむしなど、ほかに皮膚ひふ病気びょうきがある

  • うであしれている

  • あし静脈じょうみゃくきずついていて、正常せいじょう血流けつりゅうがさまたげられている

蜂窩織炎ほうかしきえんにはどのような症状しょうじょうがありますか?

  • 皮膚ひふあかみ、れ、熱感ねっかんいた

  • ときには、なか黄色きいろ液体えきたいはいったみずぶくれ

  • ときには、発熱はつねつリンパせつ(リンパせん腫脹しゅちょう

蜂窩織炎ほうかしきえんはふつう、皮膚ひふちいさな部分ぶぶんあかくなり、わずかにいたみがることからはじまります。感染かんせんした部分ぶぶん急速きゅうそくひろがることがあります。数日すうじつのうちに、ちいさなてんから、ふくらはぎの4ぶんの1のおおきさまでひろがり、さらに、ひざからしたあし全体ぜんたいにまでひろがることもあります。

感染かんせん血液けつえきながれにはいると、高熱こうねつたり、血圧けつあつ低下ていかしたり、一部いちぶ臓器ぞうきはたらきがまったりすることがあります(敗血症はいけつしょう)。

医師いしはどのようにして、わたし蜂窩織炎ほうかしきえんかどうかを判断はんだんしますか?

医師いしは、あなたの皮膚ひふから蜂窩織炎ほうかしきえん診断しんだんします。まちがいなく診断しんだんできる検査けんさはありません。しかし、あしあかみやれの原因げんいん血栓けっせんのかたまり)ではないことをたしかめるために、医師いしちょう音波検査おんぱけんさなどの検査けんさをすることがあります。

皮膚ひふ一部いちぶあかくなり、れて、いたみもある場合ばあいは、すぐに病院びょういんってください。

医師いし蜂窩織炎ほうかしきえんをどのように治療ちりょうしますか?

  • 細菌さいきんころすための抗菌薬こうきんやく使つかいます。

  • ふつう、抗菌薬こうきんやくぐすり使つかいますが、深刻しんこく感染症かんせんしょうきている場合ばあいは、病院びょういん静脈じょうみゃくへの注射ちゅうしゃ点滴てんてき使つかうこともあります。

  • あし蜂窩織炎ほうかしきえんきている場合ばあい医師いしはそのあしげておくように指示しじします。

蜂窩織炎ほうかしきえんはどうすれば予防よぼうできますか?

  • 皮膚ひふきずができたら、その部分ぶぶん清潔せいけつたもち、包帯ほうたいをして、予防よぼうのために抗菌薬こうきんやくのクリームをぬります。

  • 皮膚ひふのやぶれた部分ぶぶんなおりやすくするために、真菌しんきんによるあし感染症かんせんしょう(みずむしなど)や、そのほかの皮膚ひふ病気びょうきがあれば治療ちりょうします。

  • あなたが糖尿病とうにょうびょう場合ばあいや、血行けっこうわる場合ばあいは、あし毎日まいにち調しらべ、保湿剤ほしつざい使つかい、適切てきせつなくつをはいて、けがをしないようにします。

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