業務上の背部損傷(およびその結果生じる痛み)は、労働者の欠勤や生産性の低下の一般的な原因です。
業務上の背部損傷は、通常、立った状態からの転倒、高所から転落、または背中への直接的な鈍的外傷によるもので、特定の作業に関連しています。
業務上の背部損傷を診断するために、医師は過去と現在の仕事について詳しく質問し、念入りな身体診察と、ときに画像検査を行います。
雇用主は、このような損傷を予防するための対策を講じることができます。
雇用主は、仕事のやり方を変えたり、シフトの時間を短くしたり、残業の量を制限したり、休憩を増やしたりすることができます。
装具、手首の副子、背中のベルトなどの個人防護具(PPE)が役立つかどうかは不明です。
業務上の背部損傷は、挫傷やねんざから椎間板ヘルニア、骨折、神経の損傷、脊髄損傷まで様々なものがあります。
業務上の背部損傷は、通常、立った状態からの転倒、高所からの転落、または背中への直接的な鈍的外傷によるもので、特定の作業に関連しています。具体的には、以下のような作業です。
自動車の運転
重い物の持ち上げ
反復的な持ち上げ(重いものと軽いもの)
片方または両方の腕で手を伸ばす必要がある作業(ドリルの使用、乾式壁仕上げなどの頭上の作業)
全身を振動させる作業(不整地での工事車両の運転など)
他の問題が業務上の背部痛の一因になることもあります。自分の仕事に不満を感じたり、仕事量が多すぎると感じたりすることがあります。仕事が退屈で単調であったり、厳しい期限があったりするかもしれません。意思決定に意見を取り入れてもらえないと感じることもあります。
喫煙と肥満は、業務上のものどうかにかかわらず、背部痛の一因となることがあります。
業務上の背部損傷や痛みがある場合は、将来背部を損傷する可能性が高くなります。
雇用主は、業務上の背部損傷や背部痛に対する補償を請求する労働者の詐病(何らかの利益を得るために意識的に症状を誇張すること)を懸念することがあります。
業務上の背部損傷の診断
業務上の背部損傷の予防
以下は、雇用主が業務上の背部損傷のリスクを減らすために用いることができる戦略の例です。
雇用主は、資材や製品の運搬方法を変更することができます。例えば、重い荷物を持ち上げたり運んだりするための機械式補助装置を備えることができます。また、取っ手や細長い手穴付きのパッケージに変更したり、手の届きやすい場所にパッケージを保管したりすることができます。
雇用主は、シフトの時間を短くしたり、残業の量を制限したり、休憩を増やしたりすることができます。
装具、手首の副子、背中のベルトなどの個人防護具(PPE)は役立つこともありますが、労働者が作業をしにくくなることもあります。
雇用主は人間工学的なプログラムを設定して、作業スペースを評価し、それらを再構成して損傷のリスクを減らすことができます。このようなプログラムにより、筋肉の使いすぎ、姿勢の悪さ、反復作業によって生じる問題のリスクを減らすことができます。人間工学はまた、振動を減らすこと、温度を制御すること、まぶしさをなくすことや、適切な照明を確保することにも関係しています。
業務上の背部損傷の治療
他の背部損傷と同様
さらなる損傷および将来の損傷を予防するための戦略
業務上の背部損傷の治療は、その他の背部損傷の治療と同様です。治療法は、損傷の種類(骨折、挫傷[筋肉の損傷]、ねんざ[靱帯の損傷]、椎間板ヘルニア、脊髄損傷)によって異なります。例えば、多くのねんざや挫傷では、1~3日間の安静とその直後の運動が最良の結果をもたらし、最も早期に仕事に復帰できます。
痛みは通常、アセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)で治療します。オピオイド鎮痛薬は通常、痛みが重度の場合にのみ使用されます。