特発性器質化肺炎

(閉塞性細気管支炎・器質化肺炎)

執筆者:Joyce Lee, MD, MAS, University of Colorado School of Medicine
レビュー/改訂 2021年 6月
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特発性器質化肺炎は、急速に発症する特発性間質性肺炎で、肺の炎症と瘢痕化を特徴とし、細い気道(細気管支)や肺の空気の袋(肺胞)をふさぎます。

特発性間質性肺炎の概要も参照のこと。)

この病気は、一般に40~60歳で発生し、男女の割合は同程度です。タバコの喫煙により特発性器質化肺炎を発症するリスクが高まることはないと考えられています。

約75%の患者で、次第に悪化する運動時のせきや息切れがみられ、そういった患者は通常2カ月以内に医療機関を受診します。約50%の患者で、せき、発熱、全身のけん怠感、疲労、体重減少といったインフルエンザに似た前触れの症状がみられます。

特発性器質化肺炎の診断

  • 胸部CT検査

  • ときに肺生検

通常の臨床検査で、特異的な異常が見つかることはありません。診察時に医師が聴診器を胸にあてると、パチパチという音が聞こえ、患者が息を吸うときに時折キーキーという音が聴取されます。肺機能検査では通常、肺に吸い込める空気の量が、正常値を下回っていることが明らかになります。血液中の酸素レベルは、安静時でも低いことが多く、運動時はさらに低下します。

胸部X線検査は診断の役に立ちますが、それだけで診断を下せることはあまりありません。CT検査が行われることがあり、ときにそれ以上の検査を行わなくても診断するのに十分な典型的な所見が得られます。

CT検査ではっきりしない場合は、診断を確定するために、気管支鏡を用いた肺生検が行われます。しかし、より大きなサンプルが必要になることも多く、その場合は外科的に採取しなければなりません。

特発性器質化肺炎の治療

  • コルチコステロイド

コルチコステロイドによる治療を行うことで、ほとんどの患者がすぐに回復します。しかし、後で症状が再び現れることもあり、しばしば長期的な治療が必要になります。病気が再発した場合、通常はコルチコステロイドによる再治療が効果的です。

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