腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐん

レビュー/改訂 2021年 7月
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腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんとはどのような病気びょうきですか?

腫瘍しゅようとは、からだにできる異常いじょうなできもので、がんである場合ばあいがあります。「腫瘍随伴しゅうようずいはん」とは、腫瘍しゅよう関係かんけいがあることを意味いみします。腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんは、がんによってこされる一連いちれん症状しょうじょうのことです。それらの症状しょうじょうは、がんによって、からだのさまざまな部分ぶぶんこります。

がんがあるひとでも、そのほとんどは腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんになりません。

  • 腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんは、がんがホルモンをつくったり、免疫めんえきはたらきによってつくられる抗体こうたい特定とくてい感染症かんせんしょうからからだまも物質ぶっしつ)が血液けつえきながれにってひろがったりすることで、こされます。

  • 腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんこる症状しょうじょうは、この病気びょうききた組織そしき臓器ぞうきによってわってきます。

  • がんになったひとのうち、およそ5にん1人ひとり腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんこりますが、もっともよくこるがんははいがんです。

腫瘍随伴症候群しゅようずいはんしょうこうぐんにはどのような症状しょうじょうがありますか?

全身ぜんしん症状しょうじょう

  • ねつ

  • ているあいだあせをかく

  • 食欲しょくよくない

  • 体重たいじゅう

皮膚ひふ症状しょうじょう

  • かゆみ

  • 皮膚ひふあかくなって、かおくび、またはむねうえのほうがあつくなり、あかくなる

  • がんではない皮膚ひふのできものや、帯状疱疹たいじょうほうしん(みずぼうそうとおなじウイルスによってこされる、なか液体えきたいたされたみずぶくれができる、いたみのある発疹ほっしん)ができることがある

神経しんけいのう脊髄せきずい神経しんけい)の症状しょうじょう

  • ちからない、筋力きんりょくよわくなる

  • 感覚かんかくがなくなる

  • 反射はんしゃおそくなる

  • うであしなど、からだのさまざまな部分ぶぶんおもいどおりにうごかせない

  • 言葉ことばをうまくはなせない

  • めまい

  • 複視ふくし(1つのものが2つにえること)、またはうごきをコントロールできない

がんは、神経しんけい脊髄せきずいしていなくても、これらの症状しょうじょうこすことがあります。

内分泌系ないぶんぴつけい(ホルモン)の症状しょうじょう

  • ちからはいらない

  • 体重たいじゅうえる

  • 高血圧こうけつあつ心臓しんぞうべん異常いじょう

  • 混乱こんらん

  • 腎臓じんぞう異常いじょう

  • 皮膚ひふあかくなり、あつくなる

  • 喘鳴ぜんめい

  • 下痢げり

そのほかの症状しょうじょう

  • 筋肉きんにくれて、ちからなくなったり、いたみがたりする

  • 関節かんせつれていたくなり、手足てあしゆびかたちわってしまうことがある

  • 血液けつえき細胞さいぼう赤血球せっけっきゅう白血球はっけっきゅう血小板けっしょうばん)の変化へんか

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