どもの尿路感染症にょうろかんせんしょう(UTI)

レビュー/改訂 2021年 11月
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尿路にょうろにはつぎのものがふくまれます:

  • 腎臓じんぞう(ソラマメのようなかたちをした、2つある臓器ぞうきで、尿にょうがつくられるところ)

  • 尿管にょうかん尿にょうをそれぞれの腎臓じんぞうから膀胱ぼうこうながす2ほんくだ

  • 膀胱ぼうこう排尿はいにょう準備じゅんびができるまで尿にょうをためておく風船ふうせんのような臓器ぞうき

  • 尿道にょうどう尿にょう膀胱ぼうこうからからだそとるときにとおくだ

尿路にょうろ

尿路感染症にょうろかんせんしょうとはどのような病気びょうきですか?

尿路感染症にょうろかんせんしょうは、尿路にょうろ一部いちぶ細菌性感染症さいきんせいかんせんしょうです。感染かんせん一番いちばんよくみられる部分ぶぶん膀胱ぼうこうです。

  • 尿路感染症にょうろかんせんしょう細菌さいきんによってこされます。

  • あかちゃんでは、ねつることが尿路感染症にょうろかんせんしょうのたったひとつの症状しょうじょうであることがあります。

  • 年長ねんちょうどもでは、排尿はいにょうのときにいたみやけるようなかんじがしたり、何回なんかい排尿はいにょうしたくなったりすることがあります。

  • あかちゃんでは、おとこのほうがおんなより尿路感染症にょうろかんせんしょうにかかる可能性かのうせいたかくなりますが、年長ねんちょうになると、おんなほうおとこよりも尿路感染症にょうろかんせんしょうにかかる可能性かのうせいがはるかにたかくなります。

  • 医師いし抗菌薬こうきんやく尿路感染症にょうろかんせんしょう治療ちりょうします。

尿路感染症にょうろかんせんしょう原因げんいんなんですか?

尿路感染症にょうろかんせんしょうは、膀胱ぼうこう腎臓じんぞうはい細菌さいきんによってこされます。ふつう、皮膚ひふにいる細菌さいきん尿道にょうどう尿にょうからだそとくだ)からからだなかはいみます。

どもに尿路にょうろまれつきの異常いじょうがあると、尿路感染症にょうろかんせんしょうにかかる可能性かのうせいたかくなります。まれつきの異常いじょうがあると、尿にょう正常せいじょうながれなくなることがよくあります。正常せいじょうながれない尿にょうは、よどんだみずのようなもので、感染かんせんする可能性かのうせいたかまります。まれつきの異常いじょう治療ちりょうしないと、あと深刻しんこく腎臓じんぞう問題もんだいこることがあります。

尿路感染症にょうろかんせんしょう血液けつえきかいして全身ぜんしんひろがると、まれたばかりのあかちゃんはとてもおも病気びょうきになります(これを敗血症はいけつしょうといいます)。

尿路感染症にょうろかんせんしょうにはどのような症状しょうじょうがありますか?

症状しょうじょう年齢ねんれいによってことなります。

あかちゃんや2さい未満みまんどもでは、つぎのような症状しょうじょうがあります:

  • ねつ

  • 下痢げり便べん何度なんどたり、ゆるい便べんみずっぽい便べんたりする)

  • 尿にょうがとてもくさい

まれたばかりのあかちゃんの尿路感染症にょうろかんせんしょうは、とてもおも病気びょうきになることがあります。敗血症はいけつしょうという深刻しんこく全身ぜんしん感染症かんせんしょうになることがあります。

2さい以上いじょうどもでは、感染かんせんしているのが膀胱ぼうこう腎臓じんぞうかによって、ことなる症状しょうじょうあらわれます。

2さい以上いじょうどもで、膀胱ぼうこう感染かんせんしている場合ばあいつぎ症状しょうじょうがみられます:

  • 排尿はいにょうするときに、いたみやけるようなかんじがする

  • 突然とつぜん排尿はいにょうしたくなり、それが何回なんかいこる

  • 膀胱ぼうこうのあたり(おなかのしたほう)がいたくなる

  • 尿にょうがとてもくさい

2さい以上いじょうどもで、腎臓じんぞう感染かんせんしている場合ばあいつぎ症状しょうじょうがみられます:

  • 片方かたほうまたは両方りょうほう腎臓じんぞうのあたり(こしのすぐうえでわきばらのあたり)がいたくなる

  • 高熱こうねつ寒気さむけがする

  • とても具合ぐあいわる

医師いしはどのようにして、わたしどもが尿路感染症にょうろかんせんしょうかどうかを判断はんだんしますか?

医師いしつぎのことをします:

  • 尿検査にょうけんさ尿にょうのサンプルのなか白血球はっけっきゅう細菌さいきんがいないかを調しらべる

  • 細菌さいきんがみつかれば、尿にょう培養検査ばいようけんさで、どの細菌さいきんかを特定とくていする

  • ちょう音波検査おんぱけんさなどの画像検査がぞうけんさで、膀胱ぼうこう腎臓じんぞう調しらべる

年少ねんしょうどもやあかちゃんから尿にょうのサンプルを採取さいしゅする場合ばあいには、尿道にょうどうからやわらかいほそくだ(カテーテル)をれます。尿にょうのサンプルを検査室けんさしつおくって、尿にょうなか白血球はっけっきゅう細菌さいきんがいるかどうかを調しらべます。尿にょう培養検査ばいようけんさのためにも検査室けんさしつおくられ、細菌さいきん種類しゅるいやどの抗菌薬こうきんやく細菌さいきんころせるかを特定とくていします。

場合ばあいによって医師いしは、どもの尿路にょうろまれつきの異常いじょうがないか調しらべる検査けんさをします。医師いしはふつう、どもが3さい未満みまんであればそのような検査けんさおこないます。それよりも年長ねんちょうどもで、何回なんかい尿路感染症にょうろかんせんしょうにかかっていたり、とても病気びょうきおも場合ばあいにも、そのような検査けんさをすることがあります。

最初さいしょおこな検査けんさはふつうちょう音波検査おんぱけんさです。尿路にょうろ問題もんだいがある場合ばあい医師いし排尿時膀胱尿道造影はいにょうじぼうこうにょうどうぞうえい検査けんさという、膀胱ぼうこう腎臓じんぞうのつながりを調しらべる検査けんさをします。医師いしは、尿にょう採取さいしゅするのとおなじように、カテーテルをあかちゃんの尿道にょうどうから膀胱ぼうこうとおします。X線写真せんしゃしんうつ特別とくべつ液体えきたいをカテーテルから膀胱ぼうこうれて、排尿はいにょう前後ぜんごにX線写真せんしゃしんをとります。

医師いし尿路感染症にょうろかんせんしょうをどのように治療ちりょうしますか?

医師いし抗菌薬こうきんやく尿路感染症にょうろかんせんしょう治療ちりょうします。

場合ばあいによって、尿路にょうろまれつきの異常いじょうなどの問題もんだい手術しゅじゅつ修復しゅうふくする必要ひつようがあります。

小児しょうに尿路感染症にょうろかんせんしょうはどうすれば予防よぼうできますか?

尿路感染症にょうろかんせんしょう予防よぼう役立やくだ方法ほうほうがいくつかあります:

  • おんなはトイレにったあと尿道にょうどう細菌さいきんはいらないようにまえからうしろにふきましょう。

  • 細菌さいきん尿道にょうどうはいりやすくなることがあるため、どもはあわ風呂ふろはいらせないでください。

  • ひどい便秘べんぴかた便べんがなかなかない状態じょうたい)は、排尿はいにょうしにくくなって尿路感染症にょうろかんせんしょうにつながる可能性かのうせいがあるため、治療ちりょうしましょう。

  • おとこがたびたび尿路感染症にょうろかんせんしょうになる場合ばあいは、包皮切除ほうひせつじょじゅつけることをかんがえましょう。

どもの尿路にょうろまれつきの異常いじょうがあれば、場合ばあいによって医師いしは、尿路感染症にょうろかんせんしょう予防よぼうするためにどもが毎日まいにち抗菌薬こうきんやく処方しょほうします。

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