未熟児網膜症(ROP)とは何ですか?
網膜は、光に敏感に反応する組織で、目の奥にあります。網膜症は網膜の異常です。
未熟児網膜症(ROP)は、早産児(早く生まれすぎた赤ちゃん)に起きる眼の問題です。眼の奥の血管が異常な成長をすることが原因で起こります。
未熟児網膜症は、妊娠30週以前に生まれた赤ちゃんに最も多くみられます(特に赤ちゃんに、感染症、脳内の出血、または肺の問題がある場合)。
早産児は、数週間ごとに眼科医の診察を受ける必要があります。
未熟児網膜症はふつうは軽度ですが、網膜剥離を引き起こして、視力の低下や失明につながることもあります。
治療がまったく必要ないこともあれば、医師がレーザー治療や手術を行う場合もあります。
未熟児網膜症の原因は何ですか?
通常、胎児の網膜の血管は、胎児が18~20週前後になると成長し始めます。これらの血管は、胎児が生まれるころまでに成長が止まります。早産児では、生まれたときにまだ血管の成長が終わっていません。しばらく成長が止まることもありますが、その後、秩序なく成長し始めます。これにより未熟児網膜症が起こります。
未熟児網膜症にはどのような症状がありますか?
未熟児網膜症は、ふつう、症状がみられないため、すべての早産児は未熟児網膜症がないかを調べるための目の診察を受ける必要があります。
重い未熟児網膜症がある赤ちゃんは:
目の細い血管に出血がみられます。
ときに、網膜の剥離や視力の問題がみられます。
医師はどのようにして、私の赤ちゃんが未熟児網膜症かどうかを判断しますか?
あなたの赤ちゃんが30週よりも前に生まれた場合や、生まれたときの体重が約1500グラムよりも軽い場合には、未熟児網膜症になっていないかどうかを調べるために医師が赤ちゃんの眼の診察を行います。赤ちゃんの眼の血管が完全に成長するまで、医師は1~2週間ごとに眼の診察を行うでしょう。
医師は未熟児網膜症をどのように治療しますか?
未熟児網膜症は治療を必要としないことがあります。治療が必要な場合、医師は次のことを行います:
異常な血管の成長を止めるためにレーザー治療を行う
薬を注射する
赤ちゃんの網膜がはがれている場合は、医師は手術を行って網膜をもう一度くっつけます。