幽門狭窄症とはどのような病気ですか?
幽門は、胃を閉じて腸と区切り、食べたものが胃の中から出ないようにしている筋肉です。幽門狭窄症は、幽門筋が厚くなることで、赤ちゃんの胃から腸へ食べものが出ていく動きが部分的または完全に止まった状態です。
幽門狭窄症がある赤ちゃんはよく食べますが、食べた後すぐに激しく嘔吐します。
幽門狭窄症はふつう、赤ちゃんが生後1~2カ月のときに起こります。
赤ちゃんが脱水状態(体の中の水分が少なすぎる状態)になり、十分な栄養素をとれなくなることがあります。
あなたの赤ちゃんに幽門狭窄症があるかどうか確かめるために、医師は超音波検査をします。
医師は、手術をして、厚くなった筋肉を切って、ゆるめます。
幽門狭窄症になりやすいのは次の人です:
第1子の男の赤ちゃん
妊娠しているときに母親がタバコを吸っていた赤ちゃん
一部の抗菌薬を使った赤ちゃん
家族に幽門狭窄症になったことのある人がいる赤ちゃん
幽門狭窄症にはどのような症状がありますか?
幽門狭窄症の赤ちゃんはおなかを空かせていてよく食べますが、食べた後すぐに激しく嘔吐します(噴出性嘔吐)。幽門狭窄症の赤ちゃんは、不快感から嘔吐する赤ちゃんとはちがって、嘔吐した後すぐに、食べたり飲んだりしたがります。
ときには、嘔吐をしすぎることで、赤ちゃんに次の症状が現れることがあります:
体重が減る
ふつうは、まだ水分を十分に吸収する力があるため、脱水状態にはなりません。しかし、場合によっては、赤ちゃんの体重がたくさん減り、かなりやせて見えるようになるまで、医師にもどこに問題があるか判断できないことがあります。
医師はどのようにして、私の子どもが幽門狭窄症かどうかを判断しますか?
医師が赤ちゃんの腹部をさわることで、小さなしこりがあるのを感じとれることがあります。医師は超音波検査をして、赤ちゃんが幽門狭窄症だと確かめます。
医師は幽門狭窄症をどのように治療しますか?
医師は次のことをします:
赤ちゃんに静脈から水分を補給する
胃をふさいでいる筋肉を手術で切って、ミルクや母乳が通れるようにする
手術をした次の日には、赤ちゃんはふつう、また正常に食べられるようになります。