妊娠悪阻とは何ですか?
妊娠悪阻とは、妊娠中にたくさん吐いてしまう(嘔吐)ことです。
たくさん吐いてしまうので体重が減り、脱水(体の中に十分な水分やその他の液体がない状態)になります。
妊娠中のある程度の嘔吐はよくあることです。それはよく「つわり」といわれます。つわりの場合、気分はよくありませんが体重は増え続け、体の水分は十分に保たれています。なぜひどい嘔吐が起こる女性がいるのかは、医師たちにも分かっていません。
妊娠悪阻はとてもひどく、ふつうのつわりとはちがうものです。
輸液(静脈に直接水分を入れる)と、ふつうは嘔吐を止めるための薬が必要です。
ふつう、妊娠悪阻は妊娠16~18週までにおさまります。
妊娠悪阻が長い間続く場合やとても重い場合には、肝臓に問題が起こることがあります。
医師はどのようにして、私が妊娠悪阻かどうかを判断しますか?
医師は血液検査と尿検査をして、あなたが脱水状態かどうかを見分けます。
また、超音波検査(子宮の中を動画で見る検査)も行います。
超音波検査は、例えばおなかに2人以上の赤ちゃんがいるなどの、嘔吐の理由がほかにあるかどうかを医師が確かめるのに役立ちます。
医師は妊娠悪阻をどのように治療しますか?
治療は病院で行われます。
病院では医師が静脈から水分を直接与えます。
ふつうは入院で、輸液の量を増やし、嘔吐を止めるための薬を投与できるようにします。
嘔吐が止まったら、飲みものを飲み、味のうすい食べものを少し食べます。
また嘔吐が始まったら、この方法をまたやりなおします。
まれに、嘔吐が続いて体重が減り続ける場合は、チューブから体に栄養を入れることがあります。このチューブは鼻からのどをとおっておなかに入ります。
嘔吐が続いて体重が減り続け、肝臓に問題がある場合は、妊娠を終わらせることを考えたほうがよいかもしれません。この選択肢について、医師と話し合うことができます。
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