耳みみの中なかに液体えきたいがたまる（滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえん）

滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんは中耳ちゅうじのなかに液体えきたいがたまる病気びょうきで、ふつうは中耳炎ちゅうじえんになった後あとに起おこります。

• これは中耳炎ちゅうじえんの後あとに起おこることもありますが、滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんの液体えきたいの中なかには菌きんはいません。

• 滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんは何なん才さいでも起おこりますが、最もっともよく起おこるのは子こどもです。

• 耳みみがつまった感かんじがしたり、いくらかの難聴なんちょうになったりすることがあります。

• 医師いしはあなたの耳みみの中なかを見みたり、音波おんぱの検査けんさをしたりして、中なかに液体えきたいがあるかどうかを判断はんだんします。

• 液体えきたいを外そとに出だすために、医師いしが鼓膜こまくに穴あなをあけなければならない場合ばあいもあります。

• 完全かんぜんに治なおっていない急性中耳炎きゅうせいちゅうじえん

• 耳管じかんの異常いじょう

異常いじょうがなければ、何なにかを飲のみ込こむ動作どうさをすると、中耳ちゅうじの中なかの圧力あつりょくが下さがります。飲のみ込こみの動作どうさをすると、耳管じかんが開ひらきますが、これは1分ぷんに3～4回かいしか起おこりません。耳管じかんがふさがっていると、中耳ちゅうじの中なかに液体えきたいがたまり、鼓膜こまくが正ただしく動うごけなくなります。

耳管じかんのふさがりは、かぜやアレルギーによって耳管じかんの中なかやアデノイドが腫はれると起おこります。アデノイドとは、感染かんせんから身みを守まもるのを助たすけている組織そしきのかたまりで、耳管じかんの出入でいり口ぐちのすぐ近ちかくにあります。

• 耳みみがつまった感かんじ

• つばなどを飲のみ込こむと、ポンという音おとやパリパリという音おとがする

• 難聴なんちょう

• ときには、体からだのバランスがとれなくなる

小ちいさな子こどもに滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんと難聴なんちょうが長ながい間あいだ続つづいていると、言葉ことばを発はっする方法ほうほうを習得しゅうとくするのが難むずかしくなることがあります。また、滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんは、その後あとに中耳炎ちゅうじえん（急性中耳炎きゅうせいちゅうじえん）になる危険性きけんせいを高たかめます。

医師いしは次つぎのことをします：

• 手持てもち式しきのライトであなたの耳みみを見みる

• 液体えきたいがないか調しらべる音波検査おんぱけんさをする（ティンパノメトリー検査けんさといいます）

• 聞きこえの検査けんさをする

ほとんどの人ひとは、治療ちりょうをしなくても、よくなります。滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんには抗菌薬こうきんやくは効ききません。

口くちを閉とじて、鼻はなをつまみながら息いきをはき出だそうとすることで、耳みみのつまった感かんじを短みじかい間あいだだけ、やわらげることができます。

症状しょうじょうが3カ月げつ以上いじょう続つづく場合ばあいは、次つぎの治療ちりょうが必要ひつようかもしれません：

• 鼓膜こまくに穴あなをあけて、液体えきたいが外そとに出でていくようにする

• 細ほそいチューブを鼓膜こまくの奥おくに入いれて、中なかの空気くうきをぬき、また液体えきたいがたまらないようにする

• アデノイドを取とり除のぞくための手術しゅじゅつをする