かぜとはどのような病気ですか?
かぜは、ウイルス感染症です。人々が最もよくかかる病気の1つです。
かぜは人から人へと簡単に広がり、特に症状が出てから2日以内に広がります。
症状には、鼻づまりや鼻水、のどの痛み、疲れ、ときには軽い発熱があり、4~10日以内に自然に治ります。
体が冷えたりぬれたりしたからといって、かぜをひいたり、かぜをひく可能性が高くなったりすることはありません。
かぜの後の方の時期になって黄色や緑色の粘液が出るのは正常なことで、抗菌薬が必要になったり、より深刻な感染症にかかっていたりするわけではありません。
鼻づまりの薬と抗ヒスタミン薬は、かぜの症状がよくなるのに役立つことがありますが、4才未満の子どもには使わないでください。
かぜはウイルスによって引き起こされるため、抗菌薬でかぜが完全に治ったり、早く治ったりすることはありません。
かぜの原因は何ですか?
かぜは、さまざまなウイルスによって引き起こされます。ライノウイルスというウイルスのグループが最も多い原因です。ライノウイルスは春と秋にかぜを引き起こす傾向があります。
次のことによって、かぜをひく可能性があります:
感染した人が鼻をふいたりかんだりした後にその人の手をさわる
感染した人がふれたばかりのものにさわる
感染した子どもの鼻をふく
感染した人がせきやくしゃみをした後にそのウイルスを吸いこむ
かぜにはどのような症状がありますか?
最初に、次の症状が出ます:
のどのイガイガ感や痛み
うすく、透明な鼻水(液体)
ときには、軽い発熱
後から次の症状が出ます:
鼻づまりや、黄色や緑色のねばりのある鼻水
疲れを感じたり、気分が悪くなったりする
せき(最も長い場合で2週間続くことがあります)
高熱、とてもひどい頭痛、発疹、息切れや、胸の痛みがある場合は、すぐに病院に行ってください。かぜよりも深刻な感染症にかかっている可能性があります。
喘息がある人の場合、かぜが喘息の発作を引き起こすことがあります。かぜは、耳や副鼻腔の感染症にもつながることがあります。
医師はどのようにして、私がかぜかどうかを判断しますか?
医師はふつう、あなたの症状から、あなたがかぜをひいているかどうか分かります。
かぜはどのように治療しますか?
医師はあなたに次のように指示するでしょう:
家で静かに休む
水分をたくさん飲む
夜は加湿器を使って、より快適に眠る
医師は、かぜが治まるのを待つ間、あなたの具合をよくするためにお店で売っている次のような薬を勧めることがあります:
アセトアミノフェンやイブプロフェンは、のどの痛みや筋肉のうずくような痛みを軽くし、熱を下げます。
鼻づまりの薬は鼻の通りをよくします。
抗ヒスタミン薬は鼻水やくしゃみを抑えます。
特定のせき止め薬は、粘液をうすくしてせきを出しやすくしたり、せきを止めたりします。
塩水でのうがいは、のどの痛みを軽くするのに役立ちます。
せきとかぜの両方に効く薬のように、1つの製品の中にこれらの薬が2つ以上入っていることがあります。かぜ薬について質問がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。
鼻づまりの薬と抗ヒスタミン薬は、とても幼い子どもには副作用を引き起こす可能性があります。これらの薬は4才未満の子どもには使ってはいけません。塩水の点鼻薬は小さな子どもに使うことができ、鼻の通りをよくするのに役立ちます。
抗菌薬や以前からある抗ウイルス薬はかぜに効きません。
かぜはどうすれば予防できますか?
石けんと水でいつもよく手を洗うのが、かぜをひかないようにする一番よい方法です。
かぜをひいている場合は、他の人にうつさないように次の対策をします:
くしゃみやせきはティッシュにして、そのティッシュはゴミ箱に捨てる
使ったティッシュにさわった後は、たとえそれがあなた自身のものであっても、手を洗うか手の消毒液を使う
おもちゃやドアの取っ手などの家庭にあるものを消毒液(微生物を殺す液体)できれいにする
症状が消え始めるまで、仕事や学校を休み、健康な家族とは別の部屋で寝る方がよいでしょう。