免疫系めんえきけいおおまかな説明せつめい

レビュー/改訂 2021年 12月
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免疫系めんえきけいとはなんですか?

免疫系めんえきけいは、からだまもるための仕組しくみです。からだ病気びょうき感染かんせんからまもるのに役立やくだっています。免疫系めんえきけい仕事しごとは、つぎのようにあなたのからだなかにもともとないものを攻撃こうげきすることです:

  • 細菌さいきん、ウイルス、真菌しんきんなどの微生物びせいぶつ

  • 寄生虫きせいちゅう

  • がん細胞さいぼう

  • 花粉かふんなど、からだなかはいってしまう可能性かのうせいのあるもの

免疫系めんえきけいなにをしていますか?

免疫系めんえきけい感染症かんせんしょう病気びょうきたたかいます。この反応はんのう免疫反応めんえきはんのうびます。免疫系めんえきけいつぎのことをする必要ひつようがあります:

  • からだなかにあってはいけないものを認識にんしきする

  • 問題もんだいのある部位ぶいあつまるように免疫細胞めんえきさいぼう信号しんごうおく

  • からだなかにあってはいけないものを攻撃こうげきし、からだからのぞ

  • 攻撃こうげきめるタイミングと終了しゅうりょうするタイミングを判断はんだんする

この仕事しごとおこなうために、免疫系めんえきけいは、からだにもともとあるものと、そうでないものを区別くべつできる必要ひつようがあります。そうすることで、攻撃こうげきすべきものとはなっておくべきものがかります。

抗原こうげんは、からだにもともとないものです。なので、抗原こうげんによって免疫系めんえきけい反応はんのうこされます。抗原こうげんは、微生物びせいぶつやがん細胞さいぼうそとなか存在そんざいする化学物質かがくぶっしつであることもあります。またべものの分子ぶんし花粉かふんのように、それ自体じたい抗原こうげんであることもあります。免疫系めんえきけいは、すでにいくつかの抗原こうげん認識にんしきする方法ほうほうかっていますが、そのほかの抗原こうげん認識にんしきする方法ほうほうまなばなければなりません。

免疫系めんえきけいはどのような部分ぶぶんからっていますか?

免疫系めんえきけい重要じゅうよう部分ぶぶんにはつぎのものがあります:

  • 白血球はっけっきゅう

  • 抗体こうたい

  • リンパけい

  • 特定とくてい臓器ぞうき

白血球はっけっきゅう血液中けつえきちゅう移動いどうし、微生物びせいぶつやそのほかの問題もんだいつけてたたかいます。いったん抗原こうげん攻撃こうげき破壊はかいすると、ふつうはその抗原こうげん記憶きおくすることができます。白血球はっけっきゅうがその特定とくてい抗原こうげん記憶きおくしていれば、つぎからだなかおな抗原こうげんあらわれたときによりはやたたかうことになります。

抗体こうたい特定とくてい白血球はっけっきゅうがつくる化学物質かがくぶっしつです。抗体こうたい血流けつりゅうって移動いどうし、抗原こうげんつけて攻撃こうげきします。からだなかにはいろいろな抗体こうたいがあります。それぞれの抗体こうたいは1つの特定とくてい抗原こうげんのみ攻撃こうげきできます。白血球はっけっきゅうは、あらたな抗原こうげんからからだまも必要ひつようしょうじるたびに、あたらしい抗体こうたいをつくることをおぼえます。からだではそれらの抗体こうたいのつくりかたながあいだ記憶きおくされています。

リンパけいは、リンパかんのネットワークです。リンパかんは、んだ微生物びせいぶつんだ細胞さいぼうとともに、組織そしきから過剰かじょう液体えきたい排出はいしゅつします。この液体えきたいリンパえきといいます。リンパえきリンパせつばれる豆粒まめつぶほどのおおきさの収集しゅうしゅうポイントを通過つうかします。リンパせつんだ微生物びせいぶつ細胞さいぼうをろします。感染かんせんこると、そのちかくのリンパせつれることがあります。たとえば、のどに感染かんせんするとくびのリンパせつれます。これを「れたせん」とひとがいますが、リンパせつ実際じっさいにはせんではありません。

免疫系めんえきけいふくまれる臓器ぞうきには、骨髄こつずい胸腺きょうせん脾臓ひぞう扁桃へんとう虫垂ちゅうすいなどがあります。骨髄こつずい胸腺きょうせんでは白血球はっけっきゅうがつくられます。脾臓ひぞう扁桃へんとう虫垂ちゅうすい微生物びせいぶつなどの抗原こうげんをとらえて、免疫系めんえきけい細胞さいぼうがよりつよくなる場所ばしょとして機能きのうします。

リンパけい感染かんせんたいするまもりをたすける

免疫系めんえきけいにはどのような問題もんだいこりますか?

微生物びせいぶつなどの標的ひょうてき攻撃こうげきすると、免疫系めんえきけいから化学物質かがくぶっしつ放出ほうしゅつされます。この化学物質かがくぶっしつによって炎症えんしょうこり、その場所ばしょいたくなったり、あかくなったり、ねつをもったり、れたりします。たとえば、のどが感染かんせんして炎症えんしょうこると、のどがあかれていたみます。

ときに、免疫系めんえきけい正常せいじょうはたらかないことがあります。このような場合ばあいつぎのような問題もんだいこることがあります:

  • 関節かんせつリウマチ橋本はしもと甲状腺炎こうじょうせんえんなどの自己免疫疾患じこめんえきしっかん自己免疫疾患じこめんえきしっかんでは、免疫系めんえきけいあやまって自分じぶんからだ一部いちぶ攻撃こうげきします)

  • HIVなどの免疫不全めんえきふぜん疾患しっかん免疫系めんえきけいはたらきが十分じゅうぶんでないため、微生物びせいぶつかすことができず、病気びょうきにかかりやすくなります)

  • 花粉症かふんしょうなどのアレルギー反応はんのう免疫系めんえきけいべもの、植物しょくぶつくすりなどの無害むがいなものに過剰かじょう反応はんのうし、くしゃみや発疹ほっしん、じんましん呼吸困難こきゅうこんなんこります)

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