醜形恐怖症とはどのような病気ですか?
「醜形」とは、体の一部の形や大きさが変わることや異常であることを意味します。
醜形恐怖症とは、体が正常なのに、自分の見た目について思いなやんだり、きらったりすることに多くの時間やエネルギーを費やしてしまう、心の病気です。この病気の人は、たとえば鼻など、体の特定の部分の大きさや見た目にこだわることがあります。その体の一部に関するなやみは、友だちや愛する人に理解されないもので、日常生活のさまたげになります。
醜形恐怖症の人は、体の一部について、ほかの人から見るとささいなことに思えたり、まったく理解できなかったりするようなことで、自分の欠点と思いこんでいて、毎日何時間もそのことで思いなやんでしまいます。
自分の体の一部を醜い、魅力がない、変形していると思っていることがあります。
自分の見た目をはずかしく感じたり、気にしすぎたりするあまり、外出をしたり、友だちに会ったりするのを避けるようになることもあります。
医師は、抗うつ薬と認知行動療法で醜形恐怖症を治療します。
この病気はふつう青年期に始まり、女性にやや多くみられます。
醜形恐怖症にはどのような症状がありますか?
醜形恐怖症の症状は、ゆっくり始まることもあれば、突然現れることもあります。次のような症状があります:
欠点と思いこんでいる体の部分について毎日何時間も思いなやむ
たえず鏡で自分の姿を確認してしまう
たえず必要以上に身づくろいをしたり、皮膚をむしったりする
自分の外見について、ほかの人が否定的に見ていたり、ばかにしていたりすると考えてしまう
美容整形手術を何度も受けようとするが、受けても満足感はほとんどない
ほかの人に見られないようにするため、人と会う状況を避けようとする
自分の外見に気をとられすぎて、社会生活、仕事、学校などで大きな苦痛や問題が生じる
時間がたつにつれて、こだわりがある体の部分が変わることもあります。醜形恐怖症の人は、次の部分にこだわりをもっていることが多いです:
顔や皮膚
毛
筋肉の大きさと張り
医師はどのようにして、私が醜形恐怖症かどうかを判断しますか?
多くの人は、自分の見た目をいくらか気にするものです。医師があなたを醜形恐怖症と診断するのは、外見に関するなやみによって、次のような影響が起きている場合だけです:
とても心が乱されている
多くの時間を費やしている
日常生活に問題が起きている
醜形恐怖症の人の多くは、自分の心配について医師に話をすることをはずかしく感じたり、自分のなやみに問題があると思っていなかったりします。その結果、この病気は何年も見つからないことがあります。
医師は醜形恐怖症をどのように治療しますか?
医師は、次のうち1つか複数の方法を使って、醜形恐怖症を治療します:
認知行動療法:自分の外見をより正しく認識する助けになります。
習慣逆転法:皮膚をむしることなど、何度もしてしまう行動をやめる助けになります。
抗うつ薬