黒肺病とはどのような病気ですか?
黒肺病は、石炭のちりを何年も続けてたくさん吸いこむことが原因で起きる、環境性肺疾患です。
黒肺病はふつう、炭鉱で働いている人や、石炭を扱う仕事をする人がかかります。
黒肺病になると、石炭のちりのせいで、肺の中が黒くなります。
はじめのうちは、症状が現れないこともありますが、病気が悪くなると、せきが出て、息をするのが難しくなります。
医師は、呼吸が楽になるように酸素を吸わせたり薬を飲ませたりして、黒肺病を治療します。
黒肺病には次の2種類があります:
単純な黒肺病
複雑な黒肺病(進行性広汎性線維化病変ともいいます)
単純な黒肺病は、肺の中の細い気道に石炭のちりがたまることで起こります。単純な黒肺病では、ほとんどの人で症状が出てきません。
単純な黒肺病になった人の一部は、病気が悪くなって、複雑な黒肺病になることがあります。こうなると、肺の中に大きな傷あとができて、息をするのがとても大変になります。
黒肺病の原因は何ですか?
黒肺病は、長い間(ふつうは10年以上)にわたって石炭のちりを吸いこむことで発生します。
黒肺病にはどのような症状がありますか?
医師はどのようにして、私が黒肺病かどうかを判断しますか?
黒肺病はどうすれば予防できますか?
黒肺病を治せる治療法はないため、予防が大切です。仕事をする場所で石炭のちりがたくさん出ない対策をすることが、黒肺病の予防に役立ちます。次のものが使えます:
空気を入れかえる機械
仕事用のマスク
もしあなたが石炭を扱う仕事をしているなら、黒肺病が悪くなるのを遅らせ、病気の様子をみるために、次のようなことができます:
胸部X線検査を毎年受ける
石炭のちりが少ないものに仕事を変える
タバコを吸うのをやめる
肺炎のワクチンとインフルエンザのワクチンを受ける
医師は黒肺病をどのように治療しますか?
この病気には治療法がありませんが、医師は症状を軽くする手助けができます。息切れを治療するために、医師は以下を処方することがあります:
呼吸を楽にするための酸素
呼吸リハビリテーション(肺の病気に長い間かかっている人にうまく呼吸をする方法を学んでもらうためのプログラム)
あなたの気道を広げて、中の粘液をすべて出してしまうための薬
複雑な黒肺病になった人には、肺移植が必要になることがあります。移植では、働かくなかったあなたの肺を取り出して、ドナーからもらった健康な肺で取りかえます。