胸部大動脈瘤とはどのような病気ですか?
胸部とは、胸の部分という意味です。大動脈は、血液を心臓から体全体に送り出している太い血管(動脈)です。動脈瘤とは、動脈の壁にできた、ふくらみのことです。胸部大動脈瘤は、大動脈のうち胸部を通っている部分がふくらんだものです。
胸部大動脈瘤は、痛み、せき、喘鳴といった症状を引き起こすことがあります。
動脈瘤が破裂すると、血液が流れ出して、激しい痛みが起き、血圧が下がります。
もし動脈瘤が破裂したら、手術を受けないと、死んでしまいます。
別の理由で行われた画像検査(X線検査やCT検査など)で、たまたま動脈瘤が見つかることもよくあります。
医師は、動脈瘤が破裂する前に、手術で動脈瘤を直そうとします。
胸部大動脈瘤の原因は何ですか?
胸部大動脈瘤にはどのような症状がありますか?
動脈瘤がとても大きくても、症状が現れないことがあります。
動脈瘤はときに、近くの臓器や神経、筋肉を圧迫して、次のような症状を引き起こすことがあります:
背中の上の方の痛み
せき
せきをすると血が出る
ものが飲み込みづらい
声のかすれ
胸の中の異常な拍動
動脈瘤が破裂すると、次のような症状が現れます:
背中の上の方の激しい痛み
腹部、胸部、腕の痛み
突然、血圧が危険なレベルまで下がる(ショック)
体の中での出血
もし動脈瘤が破裂したら、治療を受けないと、あなたは死んでしまいます。
医師はどのようにして、私が胸部大動脈瘤かどうかを判断しますか?
医師は胸部大動脈瘤をどのように治療しますか?
医師は、6~12カ月ごとにCT検査をして、動脈瘤の大きさを確認します。
もし動脈瘤が小さければ、医師はあなたに次のことを指示することがあります:
タバコを吸わない
血圧の薬を飲む
動脈瘤が大きい場合は、手術が必要になります。
手術
医師は、大動脈の中にチューブ(グラフト)を入れて、動脈瘤がある部分を修理する手術をすることがあります。この手術には2つの方法があります。胸を開いてグラフトを入れる方法と、太ももにある動脈を通して、大動脈の中にグラフトを入れる方法です。どちらの手術にするかは、あなたの年齢と健康状態、そして動脈瘤が大動脈のどこにあるかで決まります。
動脈瘤が破裂した場合や、今にも破裂しそうな場合は、緊急手術をすることで、命を救えるかもしれません。手術をしなければ、死んでしまいます。