リンパ節の腫れとは何ですか?
リンパ節は、リンパ系の一部で、感染やがんから体を守るのに役立っています。リンパ節は、リンパ液から微生物や細胞をろ過して取り除くエンドウ豆ぐらいの大きさの収集場所です。リンパ節はあなたの体中にありますが、あなたの首やわきの下、足のつけ根にたくさん集まっています。リンパ節は感染症やがんになると腫れます。
腫れる原因はふつう、近くの皮膚や組織の感染症か、自然と治る、害のないウイルス感染によるものです。
より深刻な感染症やがんが原因のこともあります。
腫れたリンパ節は、痛むこともあれば痛まないこともあります。
ときに医師は、特定の感染症やがんがないか検査をすることがあります。
あなたのリンパ節の腫れが3~4週間で治らない場合、医師は生検(組織の一部を採って顕微鏡で調べる検査)をすることがあります。
腫れたリンパ節のことを「腫れた腺」と呼ぶ人がいますが、リンパ節は実際には腺ではありません。
リンパ節の腫れの原因は何ですか?
リンパ節の腫れにはたくさんの原因があります。最も多い原因は次のものです:
腫れたリンパ節の近くの組織の感染
全身の感染
たとえば、のどの痛みやかぜで首のリンパ節が腫れることがあります。また、性感染症では、脚のつけ根のリンパ節が腫れることがあります。
伝染性単核球症やHIV感染症、結核などの全身の感染症では、全身のリンパ節が腫れることがあります。
リンパ節の腫れのもっと危険な原因は次のものです:
リンパ節の感染
ふつうは、体を守る免疫の働きによって、リンパ節に入り込んだ生きた微生物は死んでしまいます。しかしときに微生物が少し生き残って感染症を引き起こす場合があります。感染したリンパ節が傷つくと、その上の皮膚が赤くなります。
がんの場合、がんからはがれたがん細胞が、リンパ管を通って近くのリンパ節に移動していくことがよくあります。たとえば、乳がんではがんがあるのと同じ側のわきの下のリンパ節に広がることがよくあります。ときに体を守る免疫が、がん細胞を殺すこともあります。しかしがん細胞がリンパ節の中で増えることもあります。がんではふつう、リンパ節がとても固くなって、複数のリンパ節がくっつきます。
しかし、リンパ節が腫れている人のうち、がんがある人はおそらく1%未満です。
私はどんなときに病院に行けばいいですか?
リンパ節が腫れている人すべてが、すぐに病院に行く必要があるわけではありません。
リンパ節が次のような状態であれば、すぐに病院に行ってください:
とても痛い場合
うみ(ドロッとした、白か黄色の液体)が出ている場合
次のような注意すべき徴候がある場合は医師に電話で相談してください:
リンパ節がとても大きく、直径が2.5センチメートル以上ある
リンパ節が石のように固い感じがする
HIV感染症の危険因子がある(他の人が使った注射針を刺したり、感染の危険が高い性行為をしているなど)
結核の危険因子がある(結核にかかっている人といっしょに生活や仕事をしていたり、結核が流行している地域から最近引っ越してきたなど)
熱がある
体重が減っているが原因が分からない
こうした注意すべき徴候やその他の症状をもとに、医師はあなたがどれくらい急いで診察を受ける必要があるかを決めます。
注意すべき徴候が何もなくて気分がよいならば、診察を受ける前に1週間待ってリンパ節が正常にもどるかどうかをみることができます。
医師の診察では、どのようなことをしますか?
医師はリンパ節の腫れをどのように治療しますか?
医師はリンパ節の腫れの原因を治療します。