単純性酸塩基平衡障害における一次性変化および代償

一次性病態

pH

重炭酸イオン(HCO3

Pco2

期待される代償反応

代謝性アシドーシス

< 7.35

一次性の減少

代償性の低下

HCO3の1mEq/L(1mmol/L)の減少につき,Pco2の1.2mmHgの低下

  または*

Pco2= (1.5 × HCO3) + 8 (± 2)

  または

Pco2= HCO3+ 15

  または

Pco2= pHの下2桁 × 100

代謝性アルカローシス

> 7.45

一次性の増加

代償性の上昇

HCO3の1mEq/L(1mmol/L)の増加につき,Pco2の0.6~0.75mmHgの上昇(Pco2が代償性に55mmHgを超えて上昇することはない)

呼吸性アシドーシス

< 7.35

代償性の増加

一次性の上昇

急性:Pco2の10mmHgの上昇につき,HCO3の1~2mEq/L(1~2mmol/L)の増加

慢性:Pco2の10mmHgの上昇につき,HCO3の3~4mEq/L(3~4mmol/L)の増加

呼吸性アルカローシス

> 7.45

代償性の低下

一次性の減少

急性:Pco2の10mmHgの低下につき,HCO3の1~2mEq/L(1~2mmol/L)の減少

慢性:Pco2の10mmHgの低下につき,HCO3の4~5mEq/L(4~5mmol/L)の減少

*正確ではないが,便利な経験則である。

HCO3- = 重炭酸イオン;Pco2 = 二酸化炭素分圧

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