蘇生に用いる薬剤*

薬剤†

成人用量

小児用量

備考

アデノシン

初回6mg,必要であれば,その後12mg × 2

初回0.1mg/kg,その後0.2mg/kg × 2

IV pushに続いてフラッシュ(単回での最高用量12mg)。

アミオダロン

VF/無脈性VT:300mg,2分かけてIV push

持続性/無脈性VTの場合,150mgを追加投与してもよい

VF/無脈性VT:5mg/kg,IV push

持続性VF/無脈性VTの場合,合計3回まで反復投与してもよい

循環のあるVT:

  • 負荷量:150mg,10分かけてIV push,続いて

  • 点滴:1mg/分 × 6時間,その後0.5mg/分 × 24時間

循環のあるVT:5mg/kgを20~60分かけて投与,最大15mg/kg/日として2回まで反復投与してもよい

アトロピン

1mgを,効果が出るまで,または総用量が3mgになるまで3~5分毎に反復投与(最小用量は0.5mg)

0.02mg/kg,必要であれば3~5分後に再投与(最小用量は0.1mg)

塩化カルシウム

1g

20mg/kg

10%溶液(100mg/mL)。

グルセプト酸カルシウム‡

0.66g

N/A

22%溶液(220mg/mL)。

グルコン酸カルシウム

3g

30mg/kg

10%溶液(100mg/mL)。

ドブタミン

2~5μg/kg/分—必要に応じて最大20μg/kg/分まで増量

成人用量と同じ

500mgを250mLの5%ブドウ糖溶液に溶解(2000μg/mL)。

ドパミン

2~5μg/kg/分—必要に応じて最大20μg/kg/分まで増量

成人用量と同じ

400mgを250mLの5%ブドウ糖溶液に溶解(1600μg/mL)。

アドレナリン

ボーラス投与:1mg

点滴:2~10μg/分

ボーラス投与:0.01mg/kg

点滴:0.1~1.0μg/kg/分

濃度は1:10,000(0.1mg/mL)

必要に応じて3~5分毎に反復投与。

8mgを250mLの5%ブドウ糖溶液に溶解(32μg/mL)。

ブドウ糖

50%ブドウ糖溶液を25g

0.5~1g/kg

乳幼児では高濃度は避ける。乳児には10%ブドウ糖液,小児には10%または25%ブドウ糖液の使用が推奨される

10%ブドウ糖溶液:5~10mL/kgを投与。

25%ブドウ糖溶液:2~4mL/kgを投与

比較的年長の小児では太い静脈を使用する。

リドカイン

1~1.5mg/kg;5~10分毎に反復投与し,最大用量は3mg/kg

負荷投与:1mg/kg

点滴:20~50μg/kg/分

成人または小児の難治性のVF/VTにはアミオダロンの代わりにリドカインを使用してもよい。

硫酸マグネシウム

1~2g

25~50mg/kg,最大で2gまで

2~5分かけて投与する。

ナロキソン

2mgを鼻腔内投与,または0.4mgを筋肉内投与

体重20kg未満または5歳未満の場合は0.1mg/kg

必要に応じて反復投与。

ノルアドレナリン

点滴:2~16μg/分

点滴:0.05~0.1μg/kg/分で開始(最高用量2μg/kg/分)

8mgを250mLの5%ブドウ糖溶液に溶解(32μg/mL)。

プロカインアミド

30mg/分を効果が出るまで,または最大で17mg/kgまで

15mg/kgを30~60分かけて投与

プロカインアミドは,小児の無脈性心停止には推奨されない。

炭酸水素ナトリウム

50mEq

1mEq/kg

ゆっくりと点滴静注,換気が十分な場合のみ使用。

含有量は4.2%が0.5mEq/mL,8.4%が1mEq/mL。

*適応および使用については本文を参照のこと。

†静脈内または骨髄内投与。

‡まれにしか使用されない。

VF = 心室細動;VT = 心室頻拍。