感染性心内膜炎の臨床診断のための改訂Duke診断基準

大基準

12時間以上の間隔を空けて採取した2つの血液検体で心内膜炎に典型的な微生物が培養陽性となる

3回の血液培養の全て,または4回以上施行した血液培養の大半が心内膜炎に一致する微生物で陽性となる(最初と最後の培養のための採血は1時間以上の間隔を空ける)

Coxiella burnetiiに対する血清学的証拠(gG価 > 1:800)またはCoxiella burnetiiに対する血液培養で1回の陽性

心内膜が侵されていることを示す心エコー所見を認める:

  • 心臓内で振動する腫瘤が心臓弁上,支持組織上,逆流ジェットの経路内,または植え込まれた人工材料上に認められ,これら以外では解剖学的に説明できない

  • 心臓膿瘍

  • 人工弁の新たな部分的離開

  • 新たな弁逆流

小基準

素因,素因となる心疾患,または違法静注薬物の使用

38.0°C(100.4°F)以上の発熱

血管系の現象:

  • 動脈塞栓症

  • 敗血症性肺塞栓症

  • 感染性動脈瘤

  • 頭蓋内出血

  • 結膜の点状出血

  • Janeway病変

免疫系の現象:

  • 糸球体腎炎

  • オスラー結節

  • Roth斑

  • リウマトイド因子

大基準を満たさないが矛盾もしない感染の微生物学的所見

心内膜炎と矛盾しない微生物による感染の血清学的所見

Data from Table 25, page e123.Otto CM, Nishimura RA, Bonow RO, et al: 2020 ACC/AHA Guideline for the management of patients with valvular heart disease: A report of the American College of Cardiology/American Heart Association Joint Committee on Clinical Practice Guidelines.J Am Coll Cardiol 77(4):e25–e197, 2021. doi: 10.1016/j.jacc.2020.11.018

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