医療従事者のためのCPRの方法

年齢群

救助者1人の場合のCPR*

救助者2人の場合のCPR

人工呼吸の量

成人および青年

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を30回行い,その後2回の人工呼吸(各1秒)を行うサイクル

胸骨圧迫の深さは5~6cmとし,圧迫と圧迫の間には完全な圧迫解除がみられるようにする

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を30回行い,その後2回の人工呼吸(3~4秒の間隔を空けてそれぞれ1秒間)または6秒毎に1回の人工呼吸を行うサイクル*

高度気道確保器具(SGAまたはETT)を使用する場合,胸骨圧迫を続けながら,6秒毎に1回,非同期的に人工呼吸を行う

呼吸1回につき500~600mL(過換気に注意する)

小児(1歳から思春期)†

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を30回行い,その後2回の人工呼吸(各1秒)を行うサイクル

圧迫の深さは5cmまたは胸郭前後径の3分の1とする;圧迫と圧迫の間には完全な圧迫解除がみられるようにする

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を15回行い,その後2回の人工呼吸(各1秒)を行うサイクル

高度気道確保器具(SGAまたはETT)を使用する場合は,圧迫を一時停止することなく,1分間に20~30回の換気を行うべきである。

換気量は成人より少量(胸部が挙上する程度)

乳児(1歳未満,新生児を除く)

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を30回行い,その後2回の人工呼吸(各1秒)を行うサイクル

圧迫の深さは4cmまたは胸郭の胸郭前後径の3分の1とすべきであり,圧迫と圧迫の間には完全な圧迫解除がみられるようにする。

1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を15回行い,その後2回の人工呼吸(各1秒)を行うサイクル

高度気道確保器具(SGAまたはETT)を使用する場合は,圧迫を一時停止することなく,1分間に30回の換気を行うべきである。

少量(胸部が挙上するのにちょうど必要な量)

*一般の救助者の場合,口対口人工呼吸を行う意思がないか,または行うことができない場合,成人には胸骨圧迫のみのCPRが推奨される。

†思春期の定義は,女児では乳房の出現,男児では腋毛の出現である。

ETT = 気管内チューブ;SGA = 声門上エアウェイ。