サイクロスポーラ（Cyclospora）の生活環

サイクロスポーラ（Cyclospora）のオーシストは，便中に排泄された時点では胞子形成していない（すなわち，感染力をもたない）。そのため，直接的な糞口感染は起こらない。

1.胞子形成していないオーシストが感染した宿主の便中に排泄される。

2～3.オーシストはその後，22～32℃の環境下で，1～2週間かけて胞子形成する。

4.胞子形成したオーシストが食品または水を汚染する。汚染の機序はよくわかっていない。

5.胞子形成したオーシストが食品または水を介して摂取される。

6.オーシストは消化管内で脱嚢し，スポロゾイトを放出し，これが小腸上皮細胞に侵入する。

7.スポロゾイトは細胞内で無性生殖し，性的に分化したオーシストへと成熟し，これが便中に排泄される。