薬のラベルの読み方

米国では市販薬(非処方薬)には、薬の便益とリスクおよび薬の正しい使い方を説明するラベルをつける必要があります。ラベルの見出しには「薬の詳細情報(Drug Facts)」と書かれています。一番上から有効成分、効能、使用上の注意、用法・用量、その他の情報、そして不活性成分(添加物)が記載されています。

有効成分:有効成分はその薬の本質です。配合剤には複数の有効成分が入っています。薬の一般名とともに、錠剤またはカプセル1個当たり、あるいは1回分の服用単位中に含まれるその成分の量が記載されています。同じ医薬品のジェネリック医薬品は、複数の異なる商品(ブランド)名で販売されていることもあります。

効能:その薬が推奨される症状や病名が記載されています。

使用上の注意:その薬を使うべきではない場合、医師や薬剤師に相談すべき場合(またどれくらいの使用期間の後に相談すべきか)、薬により期待される反応を変えることのある要因について、通常は4つのセクションに記載されています。

  • 「以下に該当する人は、使用する前に医師に相談してください」という項目には、薬を服用すると問題や危険がある状態が記載されています。この項目は薬の病気に対する影響を表しています。

  • 「以下の薬を使用中の人は、使用する前に医師または薬剤師に相談してください」という項目には、薬の有効性または安全性を妨げる可能性のある他の薬が記載されています。この項目は、薬同士の相互作用を表しています。

  • 「この製品を使用するときは」という項目には、一般的な副作用、薬の有効性または安全性を阻害するおそれのある食べもの(薬と食べものの相互作用)、特に注意すべき事項(例えば、服用中は運転をしない)などが記載されています。

  • 最後の項目には、妊婦や授乳中の女性、小児に対する特別な注意と、過剰摂取した場合の対処法が記載されています。

用法・用量:年齢層別に薬の用量と頻度が記載されています。これは、いくつかの要因の中でも、とりわけ体重と年齢が薬に対する反応のしかたに影響を及ぼすからです。

その他の情報:薬が劣化しないようにするための保管方法などの特記事項が記載されています。

不活性成分(添加物):市販の錠剤やカプセル、その他の剤形の薬には、有効成分のほかに薬を使用しやすくするために加えた物質が入っています。例えば薬を扱いやすい大きさに増量したり、味や色を好ましいものにする成分などです。有効成分が同じ製品でも、含まれる不活性成分が異なることがあります。不活性成分は通常は無害ですが、なかには一部の人でアレルギー反応を引き起こすものもあり、その場合はその不活性成分を含まない製品を探すべきです。

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